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2024年2月 8日 (木)

「トルーマン大統領に学ぶ」を読む

   

今日は令和6年2月8日。

  

前記事の続きで、トルーマン大統領の話。

こんなサイトを見つけました。

ニッセイ基礎研究所 コラム トルーマン大統領に学ぶ

 

一方では「極悪非道の殺人犯」と言われるトルーマン大統領。

その大統領から学ぶという真逆の発想。

同じ人物なのに、亡くなってから50年余経って、

評価が分かれる大統領だと思いました。

  

このサイトの原爆に関する部分を引用します。

長いけど、いい文章なので、このブログに運んでおきたいと

思いました。

  

1945年8月、米国はわが国に開発したばかりの原爆を投下した。米国

でも、世界唯一の被爆国であるわが国でも、その理由や背景について

多数かつ多様な著述が出ているところである。概括するならば、

・原爆投下の代わりに日本の本土で地上戦を行った場合、多数の米国

 兵士の死傷が想定されたこと、

・共産圏拡大と日本への領土的野心を隠そうとしないソ連のスターリ

 ンに対し、米国の力を示す必要があったこと、

・莫大な予算と人員を費やして完成した原爆を交戦国に使用しないなら

 ば、議会に対し説明ができないと思われたこと、

・真珠湾攻撃や捕虜虐待などで日本を憎悪する米国民の感情を踏まえ、

 日本が受け入れ難くとも無条件降伏以外での戦争終結は難しかったこと、

などの要素が絡み合ってのものと論じられている。

原爆投下は当時在任であったトルーマン大統領の決定とされるが、公

式な投下決裁文書は存在しない。わずか3か月前の大統領就任後に開

発計画を知らされ、科学的知見も持たないトルーマン大統領が実質的

に決めたことがあるとすれば、組織の既定路線に乗る、ということだ

けであったであろう。トルーマン大統領は自らの回顧録で議会に二十

一カ条の教書を出した日を振り返り「1945年9月6日は、私が自力で

大統領の職務を担当し始めた象徴すべき日であった」と書いている。

特段の引継ぎもなく大統領に就任後、ドイツのポツダムに赴いてチャ

ーチルやスターリンと対峙するなど困難な環境に置かれた身として、

9月6日より前に自らの考えで動くことなどとてもできなかった7

あろう。

原爆による惨状が広く知られるにつれ、当時の高官の中には政治的思

惑もあって「原爆投下の必要はなかった」と述べる者たちが現れた。

しかしそれは時が経過してからのことであり、原爆投下時点において

米国政府内で反対意見は非常に少なかった8と言われている。

その一方、トルーマン大統領は終生、原爆投下の決定を正当であった

と述べて1972年、88歳で世を去った。それが本心であったかは本人

のみ知るところである。原爆投下の非人道性が強調されていく中、も

しかするとわが国の転勤族サラリーマンのように「あの話はオレが来

る前から決まってたんだ!」とでも言い訳したかったのかもしれない。

しかし組織のトップが正当でなかったと述べては原爆開発や投下に携

わった多くの米国民の立場もプライドもない。自らの決定として責任

をすべて背負って死んでいった平凡な男はリーダーの身の処し方を知

っていたのだろう。

7 半藤一利・湯川豊「原爆が落とされた日」(PHP文庫)364頁「戦

争のスケジュールは、かれらを容赦ない力で前におしやった。それは、

グローブス少将が回想録で描写したトルーマン大統領の姿が、象徴的

に語っているであろう。「大統領はその時点では、承認するもしない

もなかった。あたかもソリに乗った少年のようなものだった」かくて

原爆投下計画は政治上の問題の域を脱した。」

8 海軍のバード次官はトルーマン大統領に投下中止を進言したと伝わる。

  

原爆投下の理由の4点。

最後の米国民の感情を踏まえるというのは、

今まであまり考えたことがない説でした。

なるほど。

トルーマン大統領は、組織の既定路線に乗った説を

皆さんはどう思いますか。

既定路線に乗って、大きな被害を出したことに驚いて、

3発目の原爆を中止したようにも思えます。

でも最高責任者なので、「私は知らない」とは言えません。

そんなトルーマン大統領が浮かびます。

  

参考文献の「原爆が落とされた日」は気になりますね。

また図書館に予約してみます。

  

サークルがきっかけになって、

トルーマン大統領のことを勉強できてよかったです。

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