「アドリブ」③ 日本製のフルート M社とは?
今日は令和4年8月27日。
前記事に引き続き、
「アドリブ」(佐藤まどか著/あすなろ書房)より。
リングキーのフルートを買ってもらうために、母と楽器屋に行った。
初心者用の安いやつだ。ショーケースに並んでいたフルートのほと
んどが、日本製だった。
「あれ、日本製のフルートしかないんですか?」
と、聞くと、店員さんが笑った。
「ええ、フルートのメーカーは世界にたくさんあるけれど、今使わ
れているのは日本製が多いわよ。中でもM社が一番人気、プロも音
楽院の中級以上の生徒も、みんなM社のフルートを使うわ。きみは
日本人でしょう?誇らしいでしょうね」
(43p)
一読者ですけど、誇らしく思います。
メーカーを知りたくなります。M社。どこだろう?
Mとしたのだからマ行ですね。
いろいろ調べると、ミヤザワフルートとか、
ムラマツフルートのメーカー名が出てきました。
☝ ムラマツフルートはHPがありました。
なかなか格式のあるデザインのHPでした。
世の中、何が起こるかわからない。
もし、作者の佐藤まどかさんと話をする機会があったら、
M社がどこなのか確かめたいです。
「クラシック音楽の道はきびしい。途中で脱落する人は多い。音楽家
としてプロになって食べていけるのは稀だ。でも、今やっていること
は、たとえプロの道に行かなくても、きみの人生で必ず役に立つだろ
う」
どういう意味だ?
「それは、がまん強くなるということでしょうか?」
「自分の限界を知る。そして、それを超える。そのくりかえしだから
だ」
サンティーニ先生の言葉は、耳の奥にじんじん響いた。
自分の限界を知る。そして、それを超える。
今のぼくは、自分の限界を知って、逃げ腰になっているのかもしれな
い。
(130~131p)
師弟の会話です。先生の言った言葉は、先日ドラマ「遺留捜査」で
出たぞ!
※ここでも道草 「遺留捜査7」第5話・第6話/今日の名言は?(2022年8月18日投稿)
知った言葉に出合うと、読書もさらに楽しくなります。
この偶然が楽しい。
「ユージ!リハーサルより数倍よかったぞ。本番に強いな。世の中に
は逆の人も多いんだよ。きみは舞台じゃぜんぜんシャイじゃないね。
コンサートに向いているよ。臆せず、じつに豊かに表現していたぞ。
このまま、どんどんフルートを続けなさい」
「はいっ!」
長いことくすぶっていた炭に、やっと火がついたような気分だった。
涙がこみあげそうになっていた。
(160p)
炭の表現がいいなと思いました。私は共感できました。
パッと気持ちが切り替わって、明るくなったのが伝わってきました。
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