「カラスをだます」を読みました
今日は令和3年7月17日。
この本を読みました。
「カラスをだます」(塚原直樹著/NHK出版新書)
引用していきます。
「ねぐら」と「巣」はよく混同される。ねぐらは寝る所。巣は卵を
産んで育てる繁殖の場である。カラスの中には「コロニー」という
集団で巣をつくるような種もいるが、日本でよく見るハシブトガラ
スやハシボソガラスは繁殖期のペアが二羽だけの縄張り(テリトリ
ーとも言う)を構え、巣を作る。子育ての間はねぐらに帰らず、自
身の縄張りに留まる。地域や個体により差があるが、だいたい三月
頃に巣を作り、四月頃に卵を産んで子育てをし、七月頃にヒナたち
が親元を離れる。この間、ねぐらは独身カラスと卵を産まないペア
だけになるため個体数は減る。
(24~25p)
現在はヒナたちが親元を離れる時期なのですね。
2年以内の幼鳥は、口の中が赤いそうです。
(それ以上のカラスは、口の中も真っ黒)
まあ見て確かめることはないと思いますが・・・。
(カラスは)なぜ脂が好きなのか。それは、脂を摂取できるかどう
かがカラスの生死に関わっているからである。鳥は一般に、尾羽の
付け根にある尾腺(びせん)と呼ばれる器官から脂を出し、クチバ
シで塗り広げることで体に防水コーティングを施す。ちなみにこの
尾腺が、焼き鳥通のよく口にする「ぼんじり」である。この部位は
脂が非常によくのっており、プリプリして弾力がある。中でも炭火
で焼いたものが最高だ。表面はパリッと、口に入れるとジュワッと
脂が出て・・・・これはぼんじりの説明だ。話を戻すと、鳥は雨で
羽が濡れたら体温が下がる。これは死につながりうる問題だ。そこ
で少しでも羽が水をはじくようにするために、脂によるコーティン
グが求められるわけだ。
(28p)
カラスが脂を好む理由がわかったけど、この知識を覚えている間に
「ぼんじり」を食べてみたいとも思いました。
カラスは我々ヒトには見えない紫外線を認識できる。しかも感度が
非常に高い。
(58p)
「動物は鼻がいい」というのも根強い”常識”だ。では、ゴミ荒らし
をするカラスは、どうやってごちそうを見つけているのか?
実は、視覚と、学習によるのだ。”常識”に照らせば「匂いに寄って
きている」というのが自然な発想だが、ゴミの臭いに敏感なのはむ
しろ人間の方で、だからそう考えてしまうのだ。実態は違う。カラ
スは鼻が利かない。
(64p)
カラスは紫外線を認識できる・・・いったいどのように見えている
のだろうか。そして鼻が利かない。意外です。
カラスに「体の中でいちばん大事なところってどこ?」と聞けたら、
たぶん「そりゃ、翼よ」と答えるだろう(口調は想像)。根拠はあ
る。翼が最も敏感だからだ。
(76~77p)
最も大事にしている翼だから、翼がひっかかりそうなヒモを張った
畑には寄ってこないと考えて、実行しています。
先日書いたスイカ畑の話です。
これまた勉強になった本でした。
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