「認知症の人が見ている世界」① 認知症になっても人生は終わりではない
今日は令和3年5月26日。
この本を読みました。
「マンガでわかる!認知症の人が見ている世界」
(川端智著/文響社)
参考になる本でした。
認知症の父親との暮らしを振り返る機会となりました。
認知症は、長年、誤解され、偏見にさらされてきた病気といえます。
歴史をひも解くと、「痴呆」「呆け」などと呼ばれていた時代には、
認知症の人を身体拘束したり、閉じ込めたりすることがありました。
現在ではそうした状態はかなり改善されたものの、依然として「認
知症になったら何もわからなくなる」「認知症になったら人生は終
わり」と考える人は少なくありません。「本人は何もわからなくな
るから、らくなもの。苦しむのは家族だ」といわれることもありま
す。
確かに、脳の働きが低下して認知症になると、記憶障害をはじめ、
理解力や判断力が低下し、生活にさまざまな不便が生じます。しか
し、認知症になったからといって、何もかもわからなくなるわけで
はありません。適切なサポートがあれば、病状が進んでも自立した
生活を送ることができます。
最近は認知症の当事者の会が数多く発足し、認知症の人が講演や手
記を通じ、自身の心の内や体験を発信するようになりました。そう
した活動を通し、認知症の人が、将来への不安や孤独、周囲の無理
解に苦しみながらも、豊かな感情を持って生きていることが知られ
るようになってきています。
(2~3p)
思い出します。
父親に認知症の症状が出始めた時は焦りました。
それこそ認知症が進行したら、
何もわからなくなってしまうのではと思いました。
今なら理解できます。
わからないことが多いのですが、
わかることはちゃんと残っていて、
そこをベースにして、今の状態を必死に理解しようとしています。
「豊かな感情」があることも感じます。
気づけば、焦りはなくなったと思います。
「認知症になったら人生が終わり」という考えは、今や過去のものに
すべきなのです。
(5p)
現に、父親の人生が終わりとは思えません。
いろいろな感情を見せながら生きています。
今晩はここまで。
コメント