「1分間だけ」② 犬と散歩すると気づくこと考えること
今日は令和3年2月17日。
前記事に引き続き、
「1分間だけ」(原田マハ著/宝島社)より。
印象に残った文章を引用します。
リラは何度でも立ち止まっては忙しく匂いを嗅ぐ。さぞいろんな匂
いが残っているのだろう。私はリラの鼻先をみつめる。ちっぽけな
石ころや、枯れかけた雑草、アスファルトにへばりついたガム。あ
ずき色の濡れた鼻先は、どうってことない小さなものをみつけたは、
形や匂いを細かく分析する。
この世でもっとも役に立たない、くだらないものたち。
どうしてそんなものに、一生懸命になるんだろう。
そんなことを考える。それから無性におかしくなる。
人間にとって意味のないもの、という常識は、犬にとっては意味が
ない。
リラは本能に忠実に路傍の小石に没頭するあいだ、私は深呼吸して
空を見上げる。
壊れそうな薄い青。冬の初めの空に、ほうっと白い息を吹きかける。
リラがきてから、私は空の大きさを知った。
(16p)
なるほどなるほど。
犬と散歩すると、こんな状況になるんだろうなと思って読んだ。
「犬って、ほめられるのが大好きなんですよ。人間が大好きだから、
大好きな人間に、ほめてもらいたくて一生懸命なんですよ」
(66p)
何度か出てくる言葉です。
実際に犬がそうする姿が目に浮かび、いじらしくなります。
将来犬を飼うこともあるのだろうか。
う~ん、きっと飼わないだろうなあ。
少し私がやりたいこととはずれる。
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