「天孫降臨の夢」① 法隆寺再建非再建論争
今日は令和2年12月2日。
この年末は藤原不比等について勉強しようと決めて、
まずはこの本を読みました。
「天孫降臨の夢 藤原不比等のプロジェクト」
(大山誠一著/NHKブックス)
2009年に発刊された本です。
藤原不比等のことを知ろうとした本ですが、
前半は聖徳太子のことが中心に書かれていました。
聖徳太子は実存しないという説は聞いたことがありましたが、
大山誠一さんは、まさにその説の発信源でした。
偶然にも、そのことを知りました。
引用していきます。
法隆寺の建立そのものが問題である。古来、聖徳太子の建立と伝え
られてきたが、実は『日本書紀』の天智9年(670年)四月任申
条には「夜半之後(あかつき)に、法隆寺に災(ひつ)けり。一屋
も余ること無し。大雨(ひさめ)ふり雷(いかずち)震(な)る」
と記されている。そのため、今日の法隆寺は、雷火でいったい消失
し、のちに再建されたのではないかという見解があった。ただ、そ
れを認めない人もおり、有名な法隆寺再建非再建論争というものが
展開されたのであるが、実は、すでに戦前のうちに発掘によって創
建法隆寺(若草伽藍とよばれている)の存在が確認され、今日の法
隆寺は再建後のものである。また、最近の発掘によっても金属が溶
解するほどの千度を越える高温で焼失したことが明白となっている。
つまり、激しい雷火があったことは確実なのである。
(34~35p)
まずは法隆寺に関する疑問。
激しい火災があったので、
法隆寺にあった仏像も燃えてしまっただろう。
したがって仏像に記された聖徳太子に関する記述は、
後の時代に再建された時に記されたものだというわけです。
再建非再建論争。
よく分かっていませんが、今晩、こんな番組があります。
「令和の法隆寺~千四百年の伝承と聖徳太子の残響~」
BSフジ19:00~20:55
2020年1月に放映されたものの再放送です。
いい機会なので、見てみて、最新情報を手に入れたい。
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