「『平和憲法』を持つ三つの国 パナマ・コスタリカ・日本」② イスラム教と共産主義の似たところ
今日は令和2年11月17日。
前記事に引き続き、
「『平和憲法』を持つ三つの国 パナマ・コスタリカ・日本」
(吉岡逸夫著/明石書店)より。
共産主義というのは、金持ちも貧乏人もない平等社会だから、貧富
の差が激しい国、貧しい労働者や農民の多い国では、当然求められ
るよね。虐げられる人が多ければ多いほど、共産主義革命は起こり
やすいよね。
(58p)
実は、イスラム教も共産主義に似たところがあるように思うんだよ。
イスラム教も、貧富の差が広がるのを嫌うんだ。イスラム教の経典
コーランには、稼いだ金の何%かは、必ず貧しい人のために使うよ
うに書いてある。たくさん稼いだ人は、それだけ納める割合も増え
てくる。敬虔なイスラム教徒たちは、毎日のように寺院にお金を納
めているんだよ。決して、強制じゃないんだ。
(59p)
そんなイスラム教が、世界に広がっては大変、と米国や英国はやっ
きになって戦っているのかなと思うんだ。なにしろ、イスラム教に
は「働かざる者、食うべからず」みたいな教えがあるからね。逆に、
白人の金持ちは、利子で食べたりして、「働くのは下層階級がやる
こと」なんていって、年中遊んでいるからね。
(59~60p)
イスラム教に対するこのような視点は、勉強になりました。
「利子」についての記述も印象に残りました。☟
(利子は)イスラムの世界にはないんだ。(中略)
利子を考え出したのはユダヤ人かもしれないよ。ユダヤ人は世界中
に散らばっているけど、利子をとって金を貸して生活していた人が
多い。イスラムを説いた予言者マホメットも、ユダヤ人の利子にず
いぶん苦しめられたそうだ。それもあって、イスラム教徒はユダヤ
人を嫌うんだ。
(60p)
お金を預ければ「利子」がつくというのは当然のことではないんだ。
「利子」も発明品だったことに驚き。
イスラムの世界には「利子」がないことにさらに驚き。
私の常識は、どこであっても常識であるとは限らないのだ。
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