3月23日の朝刊より/「慶安の御触書」は教科書に載ってない?
今日は令和2年3月24日。
3月24日朝日新聞朝刊の「文化の扉/歴史編」
「士農工商」と「慶安の御触書」について書いてありました。
内容は下の図でおおよそはわかります。
驚きは、「慶安の御触書」が教科書から消えていることです。
そうだったのですね。
現役中学校社会科教師ですが、
18年間ブランクがあったこともあって、
最新情報に疎かったです。
記事本文を一部引用します。
(士農工商と)同じく教科書での扱いが変わったのが「慶安の御触
書」だ。「朝は早く起きろ」など、百姓の暮らしを教導した1649
(慶安2)年の法令といわれ、厳しい農民支配の例とされてきたが、
今や掲載されていない。
発令当時の史料が見つかっていないことなどから「偽書では」との
見方もあったが、信州大学の山本英二教授(近世史)の研究によっ
て、甲州や信州に17世紀中頃に流布していた教諭書「百姓身持之
事(ひゃくしょうみもちのこと)」をもとに、美濃国岩村藩から
1830(文政13)年に「慶安御触書」の名前で出版され、東日
本を中心に広まったものとわかった。
(中略)
なぜ、実態と異なる歴史が教科書で紹介されたのか。
「慶安御触書」については1895(明治28)年に刊行された、
江戸幕府法令の集成「徳川禁令考」に収録されたのが大きい。編纂
は司法省で、新政府お墨付きの法令として定着した。
(中略)
「慶安の御触書」も昭和に入って、皇国の食料不足を近世農民の耐
久生活に学ぶーーという文脈で使われた。
明治~昭和に注目され、それで歴史の教科書に載った!
のですね。
でも、今回のことまた忘れて、何年か後に
「え、慶安の御触書って、教科書に載っていないんだ」と
驚いているかもなあ。
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