「地熱の本」④ ラルデレロとワイラケイ/日本の地熱発電目標
今日は令和2年1月7日。
前記事に引き続いて、
「地熱の本」(江原幸雄著/電気書院) より
引用していきます。
今回は、世界の地熱発電の歴史についての引用をします。
世界で初めて地熱発電が行われたのが1904年イタリア北部
のトスカナ地方のラルデレロであった。それまで、このラルデ
レロでは天然蒸気中に含まれるほう酸の採取が行われていた。
これも地熱利用の一形態である。この1904年のときの地熱
蒸気タービン発電機の出力は0.75馬力(約1.33kW)で
あったといわれている。(中略)ラルデレロではその後も順調
に地熱発電が進展し、第二次世界大戦中の1942年には総出
力120000kWを超えるまでに成長した。しかしながら、
第二次世界大戦の戦場になり、すべてが破壊されてしまった。
ところが、歴史とはおもしろいもので第二次世界大戦中にラル
デレロに駐留したニュージーランド軍の兵士がこの経験を持ち
帰り、1956年ニュージーランド北島のワイラケイで世界最
初の熱水卓越型地熱発電所が立ち上がるのである。実はラルデ
レロは、地上で生産されるのは蒸気だけの蒸気卓越型地熱地域
といわれ、蒸気をそのままタービンに送り込み発電を行う簡単
な方式であった。
(107p)
興味はラルデレロです。
この地名、何か気になりませんか。
調べました。
☝ この資料によると、このラルデレロという地名は、
この地でホウ酸の大量生産に成功したフランス出身の
技術者フランソワ・ド・ラルドレルにちなんだ名前だそうです。
なるほど、なるほど。
ただ、ラルデレロ地熱発電所の位置は、
地図上で見つけることができませんでした。
第二次世界大戦で破壊された後、再び地熱発電所は建設され、
現在も稼働しています。
ニュージーランドのワイラケイの位置はわかりました。
グーグルマップの地図で示します。(赤印)
この2つの発電所のお話は、もっと深く知りたくなりました。
日本の話に戻ります。
2018年12月現在、国の地熱発電目標「2030年度まで
に現在の3倍1500000kW」をめざし、日本各地で地熱
発電所の建設をめざして、地熱資源調査および発電所建設が行
われている。
(105p)
これから10年。地熱発電が目立ってくると思います。
もう一度書きますが、一度地熱発電所を見に行きたい。
以上で「地熱の本」からの引用完了。
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