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2020年1月17日 (金)

「校則なくした中学校~」① 「まだ間に合います」

今日は令和2年1月17日。

1997年のこの日、阪神淡路大震災が起こりました。

  

次の本を読破しました。

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校則をなくした中学校 たったひとつの校長ルール

(西郷孝彦著/小学館)

    

舞台は、東京世田谷区立桜丘中学校。

この本で描かれているような中学校ならば、

生徒は居心地いいと思うし、

教師も自分らしさが出すことができて

過ごしやすいだろうなと思います。

ヒントというか、見本が書いてある本です。

どの中学校も、こうしましょうよと思って読みました。

  

購入した本で、手元にある本ですが、たくさん引用したいです。

  

  

この本では、そんな桜丘中学校の生徒たちのキセキを描きまし

た。でもこれは”奇跡”などではありません。

どんな学校でも、どんなご家庭でも、まだ間に合います。

子どもたちは必ず、本当の自分を取り戻すことができます。

桜丘中学校の生き生きとした子どもたちを、どうかあなたご自

身の目でご覧ください。

(はじめに)

  

「まだ間に合います」

が魅力的ですが、私には残された年数が少ないし、

管理職でもないし・・・でもこうなってほしい姿が

載っている本です。

  

  

前年度の生徒総会で「定期テスト廃止」が議題にのぼり、全会

一致で採択されたことをうけ、桜丘中学校では2019年4月

から、中間考査や期末考査といった「定期テスト」が廃止とな

りました。生徒との約束を守ったのです。代わりに導入された

のが、10点満点の小テスト「積み重ねテスト」です。

授業の8時25分から45分までの20分間は、「学習の時間」。

週3日程度、小テスト(1日1単元)を実施します。100点

満点の定期テストの代わりに、各教科10点×10回もしくは

20点×5回のテストで到達した学力が測られます。

「楽勝、楽勝」

「あちゃー、できなかった」

「再テストで勝負だ!」

テストが終わると、あちこちで声があがります。

後日放課後に受けられる、敗者復活の「チャレンジ・テスト」

も用意されているので、それほど落ち込んだ顔をした生徒は見

当たりません。ちなみに、通知表の成績には、良いほうの点数

が反映される仕組みになっています。

(12~13p)

   

  

1年生のクラスを目にした人の中には、あまりの騒がしさに、

「学級崩壊じゃないか」と思う人もいるかもしれません。

でも毎年、桜丘中学校の1年生の教室では、これが普通です。

教員は、大きな声を出したり、威圧的態度をとりません。

桜丘中学校の1年生の教員たちは、ゆっくりと子どもたちの成

長を見守ります。ここで、頭ごなしに叱ってしまうと、表面上

は大人しくなりますが、心を閉じてしまい、信頼関係を築けな

くなるのです。しかしゆっくり長い目で愛情をかけていると、

2年、3年と学年が上がるたびに落ち着いていく。そのことを

教員たちはわかっています。子どもたち自身が生まれながら持

っている「よく生きよう」というプログラムが発動するのを待

っています。

(15p)

 

  

登校時間は自由です。この子たちに限らず、この学校では遅刻

を注意されることはありません。学校に何時に来てもいいので

す。生徒たちにとって、まず学校に来ること自体が大切だと考

えているからです。

(16p)

  

   

みんなの会話の中に、1年男子生徒が突拍子もない下品なネタ

で割り込んできました。

「そんなことばかり言うから、嫌われるんだよ」と私。

「そんなことないよ、おれはきらわれてないもん」と、目をそ

らして否定する男子生徒。

嫌われるのも、実は関係性のひとつです。相手から無関心とい

うのがいちばんつらいのです。この子は下品な発言をすること

で、他人の関心を引こうとしているのがわかります。彼なりの

関係づくりといえるでしょう。

「このままなら、ひとりぼっちで孤独死するな」

私が冗談で刺激します。

「えへへ」と笑う彼。

人の嫌がることを言っている子にも原因や理由があるのでしょ

う。一方で、「この学校は、何をしても自由なのがいい」と彼

はいつも言っています。彼にとっていまは、していいこととし

てはいけないことを学んでいる真っ最中なのでしょう。

(21p)

 

「していいこととしてはいけないことを学んでいる真っ最中」

という視点がいいなと思いました。

  

  

困っているこの子のために何ができるか。

そうやって考えていくと、突然、アイデアが閃くこともありま

す。自然科学の多くは、観察によって法則を発見しましたが、

それと同じです。アイデアの源泉はすべて、目の前の子ども。

子どもから発想をもらうのです。

目の前のこの子は、どういう子だろう?

どういうことを考えているのだろう?

何をしたいのか、何がつらいのか、何に悩んでいるのか。そう

やって観察をひたすら続けていると、「こうしたらどうだろう

?」というアイデアが生まれます。校則廃止や服装の自由化も、

こうした観察が基本にあります。

(23p)

  

その子についてじっくり考えて手をうっていく。

基本ですね。特別支援は特に個人でやっていかないと。

  

  

私は集団の中心にいる子をちょっとからかってみます。

「〇〇子は自分自身のこと、かわいいって思ってるの?」

「え?そうじゃない人っているの?自分のこと、好きになって

ナンボじゃない?」

この答えには拍手です。この子は自分のことを肯定することが

できています。自己肯定感が高い生徒です。

考えてみれば、小学校に上がる前の頃は、誰でも自分のことが

いちばんだと思って、みんな過ごしてきたはずです。世界の中

心は自分。誰かに比べて、自分を卑下することなんてありませ

ん。

いったいいつから、自信をなくしてしまうのでしょうか。

この学校の目標は、生徒が「自分」を取り戻すことです。喜び

に満ちた「素」の自分に戻ることです。思いのまま自分を表現

できることが、その子にとっていちばん輝ける瞬間なのです。

それを促してあげることが、私たちの仕事です。

(24p)

 

拍手している理由がいいです。

自己肯定感が高いことへの拍手です。

私もこういう状況で笑顔で拍手できるようにしておきたい。

 

まだまだつづく

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