「インビクタス」③南アフリカの国旗について
今日は令和元年12月16日。
前投稿に引き続き、「インビクタス 負けざる者たち」
(ジョン・カーリン著/八坂ありさ訳/NHK出版)より
引用していきます。
マンデラの言葉。
「わたしの提案は、アフリカーナーの支援を確保するためのも
のでした。会合で何度もくり返したように、アフリカーナーに
関するかぎり、ラグビーは宗教なのです」
(149p)
アフリカーナーは、アパルトヘイト時代の支配層であった
白人をさす言葉。彼らにとってラグビーは宗教。
取り上げれば反乱が起きる可能性大です。
でも大切にすれば、アフリカーナーを新生南アフリカに
取り込めると、マンデラは考えました。
マンデラとデクラークはノーベル平和賞を受賞する。
(181p)
この本を読むと、アパルトヘイト撤廃でノーベル賞を受賞した
1993年当時は、まだ南アフリカは不安定だったのだと
知りました。
マンデラは、アフリカーナーを味方につける方法、アフリカー
ナーの象徴(ここでは国歌でした)にどう敬意を示せばいいか
をメンバーに教えた。面倒かもしれないが、たとえ数語でもア
フリカーンス語を使って話しかけるというのもひとつ。「頭に
訴えてはいけません」とマンデラは言った。「心に訴えること
です」
(187p)
「頭に訴えてはいけません」「心に訴えることです」は
名言です。なるほどです。
新しい国旗が翻った。世界一色鮮やかなこの国旗は、黒、緑、
黄、赤、青、白のパッチワークを見ているよう。黒人抵抗運動
を示す三色と、旧国旗に使われた三色との組み合わせだ。
(194p)
ANC(アフリカ民族会議)の党旗です。☟
旧南アフリカの国旗です。☟
そして南アフリカ共和国の国旗です。☟
この文章通りと考えていいのだろうか。
黄色とも言えるし、オレンジともいえる微妙な色。
これはANCの党旗に使われていた黄色であり、
旧南アの国旗に使われていたオレンジとも言えます。
オレンジは、オランダ系の住民の好む色です。
そして赤。これは白人の中のイギリス系の人たちへの配慮では
ないでしょうか。
ただ資料によっては、オレンジではなくて完全に黄色のものも
ありました。正式にはどうなのでしょう。
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