「私何だか死なないような気がするんですよ」その4/生きるということは動くということ
今日は令和元年8月1日。
前投稿に引き続き、
「私何だか死なないような気がするんですよ」
(宇野千代著/海竜社)から引用します。
もう1度書きます。98歳の方が書いたエッセイです。
林の中を歩いて、しばしば立ち止まり、
天風会で教えられた深呼吸をする。
人はあんまり気にしないが、
食べ物によって摂取する栄養は全体の15パーセント、
あとの85パーセントは空気によるという話である。
山の空気はそのまま肺を洗う。
ここにいる間、腹がへって堪らなくなるのも、
この空気のせいである。 (143p)
今月は山の空気を吸いに行くぞ!
その予定です。
どんなに忙しくても構わない。
それが雑用であれ、何であれ、忙しいことに身を入れるから
生きていけるのである。(中略)
生きるということは動くということである。
(147p)
忙しすぎるのは体に良くないけど、
雑用であっても、身を入れて取り組むことは大事です。
ブログのサブタイトルにある「シングルタスクで行こう」に
つながります。
「生きる=動く」も賛成。
よく日記に書いて自分に発破をかけています。「動く!」と。
他人からの中傷というのは無責任な代物です。
同じ事をしても、それに対して感心する人もいれば、
眉をひそめる人もいます。
他人の顔色に振り回される事はないのです。
大切なことは、自分がそれをやりたいか、
やりたくないか、です。
そういう強い、陽気な生き方が、
自分の肉体も強くし陽気な方向へ導いて行くのです。
(182p)
98歳の先輩に応援してもらっているような文章です。
頑張ります。
あとがき
(中略)
私は、これからも長生きし、
そして21世紀を見たいと念じているのです。
平成7年11月
宇野千代
平成7年は1995年。
宇野千代さんの願いは通じず、
平成8年(1996年)6月10日に亡くなります。
98歳。21世紀には届きませんでした。
「私何だか死なないような気がするんですよ」
と言っていた人にも死は来ました。
どのような表情で亡くなったのかな。
いい表情だったことでしょう。
薄墨桜を見に行ったおかげで、いい本に出合えました。
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