BS歴史館最終回/戦前は足利尊氏は逆賊だった
今日は3月4日。
現在、毎週木曜日に放映されている番組「英雄たちの選択」
その前にやっていたのは「BS歴史館」という番組です。
2011年4月にスタートした番組でした。
最終回は2014年3月13日でした。
ほぼ5年前。
今回はその最終回の内容を書き留めておきたいです。
「BS歴史館 疾走!足利尊氏 南北朝の扉を開く!?」
最終回は足利尊氏特集でした。
番組冒頭の4人の会話が面白かったので、
聞き書きします。
最終回はこんなメンバーだったというのもわかると思います。
渡辺:足利尊氏、そして南北朝時代です。
足利尊氏という方は、戦前の世代の皆さん方にとっては、
朝廷に弓引く逆賊という印象がおありでしょうし、
もっと若い世代の方は、何となくつかめないというような
印象をもつかもしれないんですけど・・・
清水:おっしゃる通り、戦前はもう、この人の名前を口にする事体が、
タブーと言われるような大悪人なんです。
逆賊です。
中島久万吉(くまきち)という大臣がいたんですけど、
そういうけどもけっこう(尊氏は)立派な人間
じゃないのかということを書いたらしいです。
そしたら大臣たるものが足利尊氏をほめるなんてどういうことだ
っていうことで、結局その大臣は首になっちゃうんです。
私が取材で現在の足利に行ったことがあるんですけど、
かつて戦争中は徴兵を受けて軍隊に足利の人が入ると、
何!逆賊の生まれた場所か!
それだけで往復ビンタをくらったという人がいるんですよね。
戦前はとにかく全くこの人についてはタブーになっていて、
戦後になってようやく人間像がわかってきたという感じです。
平野:僕の頃はさすがに尊氏を逆賊でみたいな教育でもなくて、
その分、無色透明になって印象に残らなくなっていたんですけど。
今回、予習がてら清水さんの「足利尊氏と関東」を読んでみて、
パーソナリティーにものすごく興味がわきましたね。
一言で言うと、変わってるなんでしょうけども。
呉座:一言で言うと、リーダーシップなきリーダーみたいな、
どちらかと言うと、部下たちが、俺たちが頑張って支えてあげなくては
いけないんだと思う、それを尊氏は計算してやっているんじゃなくて。
渡辺:それは天然ということですか?
呉座:ある意味、天然ですよね。愛されキャラですよね。
平野:かなり若い時から、勅撰和歌集に和歌が収録されていたりして、
繊細な歌を詠んでいて、梅の花が咲いているところも
咲いていないところもあるのだけど、最近の風には
どこの風にも梅の香りが含まれているというような
歌を詠んでいるんですよね。
梅が咲いていて香りがいいという和歌とは、ちょっと違う
彼の歌を見ていてすごく思います。
清水:面白いですね。
我々はやはり政治家としてのところしか見ないので、
アーチストとして考えたことないですね。
逆に意外です、今の話。
足利尊氏は、戦前は逆賊であって、口にするのもタブーだったというのは、
興味深い話です。
そして、戦後は無色透明で印象に残らないというのも共感できます。
以前、北条義時について書いた時がありました。
※ここでも道草 「北条義時」より・・・六波羅探題の場所・義時の死(2013年1月3日投稿)
そこにこう書いてありました。
北条義時が悪者扱いされていた明治時代の方が、
今よりも義時が有名だったと思います。
今はその時に比べて、義時に対する関心が低いと思います。
承久の乱で天皇に弓を引いた北条義時。
天皇を裏切った足利尊氏。
戦前戦後と同じような扱いを受けていたと知りました。
今では2人とも、社会科のテストで問題になるくらい
復権されています。
続きは今晩書こう。
六波羅探題のことまで書きたい。
さあ、今週もいい日にしたい。
明日は勤務校で卒業式あり。
今日は予行や準備が中心の日です。
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