2022年から高校の歴史が変わる2.1万年以上は人間の脳は変わっていない
今日は7月8日。
前投稿の続きです。
5月5日放映の「上田晋也サタデージャーナル」(CBCテレビ)から、
聞き書きしています。
写真の出口治明さんの話がとても印象に残りました。
高校生たちが自分たちで調べ、
「縄文時代と弥生時代ではどちらが幸せか」
について討論している授業を見て、
次のような発言をされました。
出口:面白いと思いますし、
今の脳の研究では、1万年以上は、
人間の脳みそって、変わってないわけですから、
喜怒哀楽とか、判断とか、みんな一緒なんで、
どの時代のことを見ても、教え方ひとつで、
身近なものになって、面白い授業ができる
気がしますね。
上田:生活には役立たないというアンケート調査も
ありましたけど、どういうふうにやれば、
「役立つ」につながるのか・・・
出口:「役に立つ」って、こういうふうに
考えたらいいんですけど、
大震災、起こった時に、過去の大震災のことを
ちょっとは勉強した人と、
何にも勉強しなかった人と、どちらの方が、
助かる可能性が高いと思いますか。
もうこれに答えは尽きているんで、
将来は何が起こるのか誰にもわからない。
でも、歴史と言えば、なんか難しそうですが、
人間のやってきた出来事ですから、
ケーススタディと考えたらいいんですよ。
だから人間がやってきたことを学ぶことによって、
何かが起こった時の、参考になるかもしれない。
でもその学び方が、年号を覚えたのではね、
役に立たないので、何でこんなことが起こったといった、
全体の流れをちゃんと理解しておくことが、
面白いし、役に立つと思いますね。
上田:自分のね、今後どうやって生きていけばいいんだという、
その選択する時の一つのヒントにもなったりするんでしょうね。
1万年、脳みそは変わっていないから・・・
これはいい発想ももらいました。
授業の教え方ひとつで、
歴史は身近になるのです。
くどいけど、もう一度書きます。
「授業の教え方ひとつ」です。
あの番組を思い出しました。
5月13日放映の「NHKスペシャル 人類誕生
第2集 最強のライバルとの出会い」です。
ヨーロッパに広く住んでいたネアンデルタール人は、
住む場所がだんだん狭まり、ジブラルタル海峡付近が
終焉の場所だと考えらえています。
番組の写真を使います。
この遺跡が、追い詰められた
ネアンデルタール人が最後に暮らした、
終焉の地だったと考えられています。
クライブ・フィンレイソン博士の言葉を
思い出しました。聞き書きします。
彼ら(ネアンデルタール人)が最後の日々に
何を感じ、世界をどう見ていたかを知ることは
できません。
しかしネアンデルタール人も
私たちと同じように
悲しみや怒りといった感情を
持っていたはずです。
おそらく最後の一人は、とてつもなく
孤独を感じていたでしょう。
とても悲しいことです。
ネアンデルタール人の最後の一人に共感しようとする
態度こそ、歴史身近になる行為だと思います。
実際にこの番組を見た時に、孤独を共感できたし、
授業でもこの場面は生徒に見せました。
最後のネアンデルタール人の思いを
想像してほしいと思いました。
ただ、ネアンデルタール人が滅んだのは2~4万年前と
考えられているので、
「1万年以上は人間の脳は変わっていない」説の
枠外ではあります。
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