「優しいライオン」からの引用4.虚仮(こけ)の一念/自分は何を続ける
今日は3月18日。
前投稿に引き続き、
「優しいライオン~やなせたかし先生からの贈り物」
(小手鞠るい著/講談社)からの引用です。
小手鞠るいさんは、「かもめ物語」という話を書き、
いろいろな出版社の編集者に読んでもらい、
出版にこぎつけたいと思っていました。
その中の一人の編集者に、「かもめ物語」を
こてんぱんに批判されました。
それは悪意と敵意に満ちた批判、攻撃だったそうです。
それでも私は性懲りもなく「かもめ物語」を書き直した。
この作品だけは、どんなに攻撃されても、
あきらめることができなかった。
ものすごい根性だな、と、この文章を書きながら、
私はつい笑ってしまう。
私の内面には、あんなにも図太い
「灯台」が立っていたのかと思うと。
決してあきらめてはいけない、というのは、
やなせ先生からいただいた、
大切な教えのひとつだった。
先生はいつも「つづけることだよ。好きなことなら、
つづけられる」とおっしゃっていた。
「あきらめるのは、1秒でできる。
簡単にあきらめちゃ駄目だよ」と。
(213p)
「優しいライオン」には、
やなせたかしさんの言葉がたくさん出てきます。
小手鞠さんは、やなせさんの発する言葉は、
どんな一言も価値ある言葉に思えるようなことを書いています。
そんな小手鞠さんが、やなせさんのことを書くのだから、
やなせさんの言葉が多く紹介されるのは当然でしょう。
引用するつもりだったけど、コピーしていなかった文章あり。
たしか、パッと咲くことはできるけど、
ずっと地味に咲き続けることは難しいといった内容。
これももちろん、やなせさんの言葉。
上の引用文と同じく「続けること」を重視した発言。
次の引用もそうです。
この世界は。虚仮(こけ)の一念、と言って、
そのことばかりやっていればなんとかはなるものです。
俳優でもそう。下手くそな人が、お前はダメだと言われても
一生懸命やっていると,中年を過ぎてから花が咲くこともある。
若いうちに最初からどーんと出てくる人もいるし、
虚仮の一念で出てくる人もいるし。分からないものです。
でも、器用で最初からできる人は後からダメになる人が多いですね。
自分に才能がなくても、虚仮の一念でやっていればいつかは花が咲く。
その途中はもちろん辛いですが、どうして耐えられるかというと
結局は好きなんだね。それ以外にもうできない。
これもだめ、あれもダメとあちこちやっている人は
結局何もつかまないで終わってしまうけれど、
一筋の道をずっとやっているとなんとかなる。
はじめからできる人はそんなにいません。
しょっちゅうくじけるんだけど、他にやることがないんでまたやる。
一筋道ですね。他に何かをやるって言っても他にやることがない。
『わたしが正義について語るなら』より
「運」は、自分でつかまなくちゃいけない。
このつかむということは、例えば漫画を描いているとすれば、
仕事がこなくても、絶えず描いていなくちゃいけないんです。
そうしないと,運は巡ってきません。
やめてしまえば、そこで終わり。
必ず続けていなくちゃいけない。
すると、何かしら運というのはやってくるんです。
その時に、パッとつかむんです。
ただ、つかむためには、自分がやり続けていないといけない。
『何のために生まれてきたの? 希望のありか』より
(220~221p)
小手鞠るいさんが紹介してくれたやなせたかしさんは、
遅咲きで、このまま世に出ずに終わってしまうことを焦っていた
マンガ家でした。
そこから高齢になっても活躍するマンガ家となりました。
重要なのは「続けること」 これですね。
自分は何を続ける?
知ること、それを確かめること。
その活動を繰り返して、ブログに書き留めること。
それは絶対、教育に生きる。
自分がずっとやってきていることはこれですね。
以上で「優しいライオン」からの引用は終了。
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