4連休の話/なぜ戦争体験を語らなかったのか 4つの理由
今日は11月26日。
4連休の話。
11月24日に、ある小学校の実践発表に参加しました。
6年生の授業を見ました。
その学級は、太平洋戦争中に比較的近い地区で起きた
米軍による機銃掃射の学習を進めていました。
この機銃掃射は、以前から私も関心をもっていたものです。
※ここでも道草 渥美線電車機銃掃射 現場(2015年6月28日投稿)
その機銃掃射の関係者の方の話を聞いたり、
現場に行ってどんなことが起こったのか説明を受けたりしました。
関係者の証言を集めて証言集を出版している方にも
話を聞いています。
充実した学習内容でした。
今回の授業での注目は、証言集を発行した方(Yさん)の話です。
機銃掃射の関係者が、なぜ今まであまり機銃掃射のことを
積極的に発言しなかったのか、
そしてなぜ今発言を始めたのかを、
ゲストテーチャーとして、子どもたちに話してくれた内容です。
Yさんが黒板に掲示した資料の写真です。
〇今ま機銃掃射のことを発言しなかった理由
1.悲しい出来事
とにかく悲しい出来事だったので、話をするのも辛い。
2.気の毒で聞けない
周りの人たちも、当事者に聞けなかった。聞く側にも理由があったのです。
3.戦争で命を失う→戦時下では珍しいことではない。
珍しいことではなかったので、あえて話すことはなかった。
「珍しいことではなかった」時代は、やっぱり異常です。
4.戦後。時代が変わった。
戦後は、過去の戦争のことよりも、これからのことに人々の関心があったため。
これらの4つの理由は勉強になりました。
最初の理由くらいは、私たちも浮かびますが、
2~4の理由は、戦後を生きた人たちだから感じてきたことだと思います。
振替休日でしたが、参加した甲斐がありました。
〇なぜ話そうという気になったかという理由
1.聞いてくれる人出てきた。
戦争体験を聞くのは当たり前。そう思ってきました。
でも違うんですね。
聞く人が出てきたから、関係者も話す気になったのです。
なるほどです。
2.今、話しておかないと・・。
私が体験したことが、私が死んだら消えてしまう。歴史に残らない。
それは良くなことだという判断なのでしょう。
大賛成です。証言者だけでなく、
機銃掃射で命を落とした人たちのためにも、
話してほしいです。
3.記録することに協力
これは上の2,3の理由とダブります。
聞く人が出てきて、それを記録する人、
Yさんのような人が出てきました。
自分が死んだら消えてしまうことを残そうという理由です。
Yさんはこの他に、証言者の方たちのいだく戦争への危機感を
代弁してくれました。
〇戦争への危機感
1.外国との危機感
たとえば、北朝鮮をめぐる日本の対応を心配しています。
2.自衛隊の増強
3.戦争を知らない世代の増加
今度、この学級では、
「戦争のない日本は続いていくのか」というテーマで
話し合いが行われるそうです。
充実した学習をしてきた6年生たちが、
どのような発言をするのか見てみたいなあ。
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