引用「学校とICT 2016年4月号」/スマホとルール
今日は5月5日。
前投稿に引き続き、sky株式会社から届く冊子
「学校とICT」の2016年4月号から勉強になったことを書きます。
兵庫県立大学の環境人間学部准教授の竹内和雄さんが、
毎号「指導に役立つスマホ講座」を連載しています。
4月号は「スマホとルール 使用の習慣付く前に約束事を」という
タイトルで文章を寄せていました。
全国各地でスマホのルールがつくられ始めています。
きっかけは、平成26年2月の愛知県刈谷市の
「携帯電話やスマートフォン等の安全な使用のお願い」
で、PTA会長、中学校校長などの連名で、
保護者に向けて配布されました。
下がその文言です。
特に「夜9時以降、保護者が預かる」の部分が全国的に
話題になりましたが、(中略)。
〇必要のない携帯電話やスマートフォンを持たせない。
〇携帯電話やスマートフォン等を契約する際には、
親子で約束をしっかり結び、必ずフィルタリングサービスを受ける。
(解除しない)
〇夜9時以降、お子さんから携帯電話やスマートフォンを預かる。
(保護者の目の届く場所に置く)
この取り組みについて、
刈谷市の子どもたちのアンケート結果を紹介します。
中3で賛成と回答したのは31.4%。
「賛成が半数に満たないから取り組みは失敗」
という声もありますが、私はそうは思いません。
大人の急な提案で、しかも行動を制限する内容に
約3割が賛成しているというのは、
予想以上に子どもたちが賛同していると見るべきでしょう。
さらに興味深いのは中1の結果です。
中3の倍以上の66.0%が賛成しています。
不思議な差なので、兵庫県の中3の5人に、
刈谷市の「お願い」の文言とともに、
この数字の感想を聞かせてもらいました。
「お願い」に対して、「9時?」「無理無理」と
当初は否定的な反応でしたが、
中1の多くが賛成していることに興味を持ったようで、
活発に語ってくれました。
「中3は習慣になっていて、急に9時と言われても、って感じ?」
「中1は習慣になる前だから賛成できるのかな」
「私たちも受験生だから、こういうルール助かるかも」
「やめよって言いやすくなる」
彼らの感想は、「急に9時と言われてもなかなか守れないが、
夜遅くまでやりとりする習慣ができる前ならむしろ歓迎すべきで、
特に受験生にはうれしいルールかもしれない」ということでした。
彼らのこのやりとりは、私たちにさまざまなことを教えてくれます。
この種の問題を考えるとき、
当事者である子どもたち自身の参画の有用性。
次に、早い段階でのルールづくりの必要性。
私は、小学生の早い段階からのルールづくりが急務だと
考えています。
私たちの国はまだ、
この種の問題の明確なルールを持てていません。
私は刈谷市の取り組みがベストとは思っていませんが、
有意義な試行錯誤の一つだと考えています。
今試されているのは、私たち大人社会なのだと私は思っています。
(28p)
まだ竹内さんの文章は続きますが、引用はここまで。
スマホの使用は考えるべき時でしょう。
同じ県内の刈谷市の実践は参考にすべきでしょう。
勤務校では5月中にスマホに関するアンケートをする予定です。
実態をまずは早急にとらえて、対策を立てていきたいです。
アンケートの案は、近日中にこのブログに載せたいです。
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