「ダメ!を言わなければ・・・」からの引用その4
今日は2月23日。
昨日の投稿に引き続き、
「『ダメ!』を言わなければ子どもは伸びる」
(親野智可等著/PHP研究所)からの引用をしていきます。
親の抱くイメージについて。
では、このイメージはどこから出てきたのでしょうか?
それらはすべて、親自身の人生経験とそれによって
育まれた価値観から出てきたのです。
親自身がその親からされたことやしてもらったこと、
見たこと、聞いたこと、読んだこと、体験したこと、
こういったことから出てきたのです。
その子自身の中から出てきたものなど一つもありません。
子ども本人のあずかり知らぬところで、
その子のあるべき姿が決められているわけです。
それは子ども本人とはまったく無関係なものです。
親は自分の欲や願いに基づくあるべきイメージを子どもに求めます。
すると、そこには当然のことながら大きなギャップが生まれます。
でも、親はそれが許せません。
「片づけができるようにさせたい」という気持ちが強い親は、
片づけができない子を許せません。
「あいさつができるようにさせたい」という気持ちが強い親は、
あいさつできない子を許せません。
そして、否定語で叱り続けます。
このように、あるべきイメージが最優先にされていると、
必ず叱ることが増えます。
そして、子どものありのままの姿を見ることができなくなります。
(38~39p)
また親野智可等さんから新しい視点をもらった気持ちです。
さらに続きます。
でも、本当はあるべきイメージを押しつけるのではなく、
子どものありのままの姿を受け入れて許すこと、
そしてそれを肯定することが大切なのです。
「今のありのままのあなたが大好きだよ」
「今のありのままのあなたでいいんだよ」
というメッセージを、言葉、目つき、表情、行動で
絶えず伝えることが大切なのです。
なぜかというと、親に自分のありのままを肯定されることで、
子どもは自分自身を肯定できるようになるからです。
つまり、自己肯定感が育つのです。
それによって心が安らかになり幸せな気持ちになります。
明るく楽しく前向きな気持ちになれるのです。
すると、がんばるエネルギーが自然にわいてきます。
がんばれと言われなくても、自分からがんばれる気持ちになるのです。
これが心の不思議なところです。
大人でも子どもでも必ずこうなります。
心というものは不合理なものなのです。
でも、このあたりの心の働き方は誤解されていることが多いです。
つまり、
「ありのままを肯定するとそれ以上がんばらなくなる」
と思い込んでいる人が多いのです。
「今のありのままのあなたが大好きだよ」
「今のありのままでいいんだよ」と言っていたのでは、
がんばらなくなるだろう。
「今のままじゃダメだよ」「もっとがんばらなければいけないよ」
と言わなければがんばらないだろう。
そう思い込んでいる人が多いのです。
理論的にはそうですが、心は理論どおりには働きません。
「今のままじゃダメだよ」
「もっとがんばらなければいけないよ」と言われれば、
「あ~、自分はダメだな」となります。つまり、自己否定感です。
すると、心が不安で落ち着かなくなります。
暗くて悲しい気持ちになり、やってもどうせダメだろうと
感じるようになってしまいます。
自分はダメだと思い込んだ人は、
がんばるエネルギーがわいてこなくなるのです。
いくらがんばれと言われても、
がんばる気持ちになどなれないのです。
このような心の不思議な働きを理解してください。
そうすれば、あるべきイメージをもとに
子どもを叱ることの大きな弊害がわかります。
そして、子どものありのままの姿を受け入れて許してあげましょう。
それを肯定してあげましょう。
(39~41p)
どうですか?
難しいことですが、実行して子どもを育てたいと思う内容です。
何度も読み直しておきたい文章です。
でもこの本、これだけではないです。
まだ後日に続きます。
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