いい本でした「月の満ちかけ絵本」
今日は5月6日。
前投稿のつづき。
紹介したい本は次の本。
「月の満ちかけ絵本」(大枝史郎 文/佐藤みき 絵/あすなろ書房)
この本にはわくわくするような、月の雑学が入っていました。
今思えば、担任している2年生には難しい本でしたが、
私が内容を噛み砕いて、わかりやすく話したい内容でした。
たとえば・・・・
1日目の月は、日本では「朔月(さくげつ)」とも呼ばれている。
「朔」というのは、はじめという意味。
月の満ちかけがこれから始まるよ、ということだね。
また「新月(しんげつ)」とも呼ばれていて、
これは「朔月」を意味する英語「New Moon」を日本語にしたんだって。(6p)
※「新月」は日本古来の言葉ではなく、英語の訳だったのですね。
ということは、明治時代以後の新しい言葉の可能性があるわけです。意外でした。
二日目の月についてはこう書いてありました。
新月のつぎの日は、太陽がしずんだ後、西の空の低いところを見てみよう。
細い細い月が、すがたをあらわすよ。
このお月さまは「二日月(ふつかづき)」と呼ばれたり、「繊月(せんげつ)」と呼ばれたりする。
「繊」という字は、糸のように細いという意味だから、ぴったりの名前だね。
この月は、秋には20分くらいで、ほかの季節でも1時間ぐらいで、
しずんで見えなくなってしまう。
中国の「月のカレンダー」が伝わってくるまえの、大むかしの日本では、
この2日目の月を、1日目に数えていたんだって。
今も、毎月の1日目を「ついたち」というのを聞いたことがあるよね。
「ついたち」という言葉は、「月立ち(つきたち)」という言葉が変化してできたといわれている。
「立つ」は物ごとのはじめ、または出発をあらわしていた。
だから「月立ち」は「月の旅立ち」「初めて見る月」の意味になる。
「月立ち(つきたち)」は、初めて見えたこの2日目の月のこと。
だから、大むかしは、この日がついたちだったというわけ。(8p)
やっほ~、「一日(ついたち)」のことがわかってしまいました。
月が最初に見えた日って、重要なのですね。
勉強になった。さらにヨーロッパの話。
ヨーロッパでもむかしは、月が初めて見える日を「月」の1日目にしていたんだよ。
ずっとむかし、今のイタリアにローマ帝国という国があって、月の番人がいたんだって。
その人は、この最初に見える月を発見すると、「見えたぞ!」って大声でさけんだ。
さあ、今月が始まるぞ、ってみんなに知らせたんだ。
それで、「さけぶ=カレンデ」という言葉が、月の1日目をあらわし、
日本の「ついたち」と同じ使われかたをしたんだ。
「カレンダー」という言葉のもとは「カレンデ」なんだって。
月の番人って、大切な仕事だったんだね。(8p)
月が最初に見えた日からスタート。
昔の人は異常に注目していた2日目の月。
現代は多くの人が見ていない。一度見てみたいね。次はいつ?
調べました。5月10日が新月。11日が2日目の月「朔月」
う~ん、その日は午後6時から飲み会だ。困った。
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