エノラゲイ/なぜ戦争へと向ったのか
今日は8月22日。
娘が1カ月のアメリカホームスティから帰国。
豊橋駅に迎えに行き、久しぶりに娘と会いました。
帰りの車内で、アメリカのことをバーッと話した娘は、
家に帰ってからもいろいろ家族に話をしていましたが、
数時間でダウン。寝込んでしまいました。もうたたいても起きず。
疲れが出たかな。
いい体験をした模様。良かった、良かった。
本人が寝てしまったが、撮ってきた写真を奥さんと一緒に見ました。
お父さん(私のこと)が歴史好きだと言ったら、
スミソニアン航空宇宙博物館に連れて行ってくれて、B-29「エノラゲイ」を見させてくれたそうです。
広島に原爆を落とした爆撃機です。
娘の持っていったカメラから、その写真を探しました。
これがその写真。
このエノラゲイ展示にあたってはいろいろ話題になったことを思い出します。
次のサイトにいきさつをまとめた文章がありました。
引用します。
※http://www.ne.jp/asahi/box/kuro/report/genbaku.htm
アメリカのスミソニアン博物館は、世界有数の設備と権威をそなえた博物館だ。
この博物館で、第二次世界大戦終結50周年を記念して、
1995、核兵器が現代の社会にとってどのような意味があるのかを問う特設展が企画された。
この企画では、広島・長崎の被爆の様子も大きくとりあげ、
被爆者の様々な遺品も展示される予定だった。
アメリカではほとんど知られていないキノコ雲の下でおこった
悲惨な出来事にも光をあてることで、
核兵器の全体像をとらえようという意図だった。
しかし、この企画はアメリカ国内で大きな反発をまねいた。
多くのアメリカ人にとって、第二次大戦は正義と民主主義を守るための「よい戦争」であり、
原爆の投下は戦争の終結をはやめたと考えられているからだ。
そのために、B29とキノコ雲は、勝利と栄光のシンボルだと思われている。
スミソニアンの原爆展への反発は、
やがて、保守派を中心に議会や大統領までまきこんでの大きな動きとなった。
その結果、原爆展は、50年前に勇敢に戦ったアメリカ兵を侮辱するものだとされ、
中止に追い込まれてしまい、B29だけを展示するものにさしかえられてしまった。
展示に至るいきさつを、娘の体験がきっかけでおさらいすることができました。
日本人も知らないといけないことがあります。
アメリカ人が原爆の惨状を知らないなら、知らないといけないと思います。
最近、「NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向ったのか ①~④、戦中編」全部で5本を見ました。
今の政治家が行っている行為は、大震災の被災地や被災者のことを考えずに、
とても愚かな行為に見えます。
でも、今から70年前に太平洋戦争が開戦した前後、
当時の政治家も、多くの犠牲者が出ると予想できたし、
実際に多くの犠牲者が出たとしても、
所属するグループのため、あるいは目先の利益のために動いていて、
戦争を始め、そして継続させてしまいます。
とても愚かに見えます。
どんな優秀な人たちでも、こうなってしまうんだと恐怖すら感じます。
そんないきさつで始まった戦争はやっぱり愚かです。
戦争が止められたのなら、こんな原爆展論争もエノラゲイ展示もなかったのです。
愚かな判断でスタートした戦争だけに、
戦争の犠牲者のことを思うとすごく無念です。
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