褐色(かちいろ)とは?
今日は1月3日。
色について書いてきた日ですが、もう1本!
ぜひ書きたい色があります。これを書いて寝ます。
「褐色」と書いて、「かっしょく」と読まずに、「かちいろ」と読みます。
こんな色です。
※「Japanese Color」http://beacongunite.com/2009/04/%e8%a4%90%e8%89%b2/より
この色の説明について、上記のサイトから引用します。
黒に近い藍色。
「褐色(かちんいろ)」「青黒」とも言う。
現在、褐色(かっしょく)と呼ばれている色とは別物である。
元々は、藍を濃くするために「搗てて(かてて)」染めたため、この色名となった。
褐色が「勝ち色」に通じると言われたため、武士の鎧の色によく用いられた。
この説明で不明なのが、「搗てて(かてて)」です。
どういう意味だろう。
調べました。
ここでビックリ!
「搗く」と書いて、「つく」と読み、
昨年12月30日にやったばかりの餅つきにしっかり関係した言葉でした。
杵(きね)で餅をつく、の「つく」だったのです。
これからは、餅を搗く時は、「搗」とい漢字を思い浮かべながら搗こう。
さらに調べていくと、「かち合う」の「かち」が「搗ち」だと知りました。
「搗ち合う」と書くわけです。
「搗」は、けっこう身近な動作に関係する言葉だと知ってうれしくなりました。
「搗」には、”ぶつかり合う”といった意味があるようです。
まだあった!
正月に食べる「かち栗」
最近も食べた「かち栗」
あれも漢字で書くと「搗ち栗」と書きます。
国語辞典によると、
栗の実を干して臼(うす)で軽く搗(つ)き、殻と渋皮とを取り去ったものだから、「搗ち栗」
なるほど。「搗ち」が「勝ち」に通じるから縁起物になりました。
明日「搗ち栗」を食べる時は、「搗」の辞を思い浮かべよう。
さらに調べると、「搗つ(かつ)」で、”臼で搗く””意味があります。
藍をより濃く染めるために、臼を使って何らかの方法で「搗てて」染めたのでしょう。
その結果「搗ち色」なり「搗色(かちいろ)」となり、
なぜか漢字が「褐色」になって「かちいろ」と読むようになったのでしょう。
「勝ち色」に通じることから、鎧の色に使われたというのは、面白い。
もちろん、「褐色」も次のサイトにある色見本にあります。
しかし、探すのが大変ですよ。
※「Traditional Colors of Japan」http://2xup.org/repos/
「鉄紺」から色の名前の世界にほんのちょっと浸った日でした。
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