「せかせか」の「せ」
10月に1年生の国語の研究授業に参加。
教材は「サラダでげんき」(角野栄子作)でした。
ぞうが「せかせか」動く場面で、
「せかせか」とはどういう動きか動作化で表現しようとしていました。
象と「せかせか」が似合わないために、
子どもたちが、「せかせか」の意味をとらえにくそうでした。
授業中に、私が気になったのは、
「せかせか」の「せ」
「せく」「せわしい」など、急いでいる状態の表現によく出てくる「せ」
この「せ」は、いったい何だ?調べたくなりました。
サイトを調べましたが、わかりませんでした。
本に当たることにしました。
いい本に出会いました。
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上の本に「せかせか」のことを書いた章がありました。
ただ、どうにも読み取れない部分があるため、
この本を参考にして、次のようにまとめてみました。(文責は私です)
「せ」は「狭い」という意味をもつ言葉。
「浅瀬」の「瀬(せ)」も川底と水面の間が狭いことから生まれた言葉。
浅瀬をせき止めて、狭い所に水を流すと、流れが急になります。
われもわれもと流れる様から、「競(せ)る」「競(せ)り合う」が生まれました。
この「せ」も狭いの意味からきたようです。
「急(せ)く」も、ここらが語源だと思います。
「せく」を2つ重ねたのが、「せかせか」のようです。
※「浮く」を2つ重ねたのが「うかうか」になるのと同類。
結論。
狭いところを流れる水の流れから、「急(せ)く」が生まれました。
その「せく」が2つ重なって、「せかせか」ができました。
意味は、「動作や言葉などがせわしくて落ち着きのないさま」です。
いかかでしょう?
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