火鉢4/なぜ火鉢の灰は必要か
次の本を読んだ。
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出だしがいい。
炭は、火を保つための燃料だ。
石油やガスが使われるようになるまで、
日本で燃料といえば、薪と炭だったんだ。
なかでも、炭は、火が長持ちし、煙も出ないから、
とても便利な燃料だ。木造家屋で、煙突がつくりづらい日本では、
暖炉よりも、炭を使った火鉢のほうが、
日本の風土によくあっていたんだね。
日本では、炭の文化が芸術の域にまで達したんだよ。
自分で炭焼きの体験をしながら、そうした炭の世界をのぞいてみよう!(1p)
そうか、暖炉よりも火鉢が日本向きだったんだ。
なるほどと思える文章。
社会科の授業で火鉢を取り上げて良かったと思えてきた。
読んでいくと、かねてから疑問に思っていた「なぜ火鉢に灰が必要か」書いてあった。
灰で炭の火力をコントロールしたようだ。
こう書いてあった。
囲炉裏や火鉢には、ロセン(灰ならし)や火箸などの道具が備えてあって、
それらの道具で、じょうずに灰で火をコントロールしていたんだ。
炭は、灰のなかに埋められると、ゆっくり、ゆっくりとしか燃えないんだ。
夜の炭火をいかに、じょうずに朝までもたせるか、
それが、おかあさんのテクニックだったんだ。
むかしは、家の中で火を絶やさず守ることが、
おかあさんの重要な仕事のひとつだったんだね。
灰は稲ワラの灰がいちばんとされているよ。(3p)
これと同じ内容の文章は、次の「学習指導案サンプル」でも見かけた。
www.geocities.jp/ssc_line2000/deta2000school/11.doc -html
昔の人々は,毎朝毎時,いちいち薪から火おこしをする手間はとっていなかった。
そうすることよりももっとよい知恵(工夫)として,
夜,寝る前に灰の中に炭を埋め,翌朝までもたせ,
翌朝はそのわずかな種炭からかまどの火を焚いたり,火鉢を使ったりしていた。
火鉢の灰がそのような役割をしていたかわかった。
勉強になった。
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