明日、「篤姫」最終回/脚本家田渕久美子さん
明日の晩、大河ドラマ「篤姫」が最終回です。
全50話。おそらく全て見ることができました。
今まであまり(私が)注目していなかった小松帯刀、徳川家定に脚光が浴びせられ、
たくさん幕末のドラマを見てきましたが、新鮮さがありました。
このドラマの脚本家、田渕久美子さんの記事が朝日新聞に掲載されていました。
この記事を読むと、徳川家定は、田渕さんの夫と重なっていたのだろうと思います。
長いですが引用します。
「篤姫」全50話を作り、書ききるという長い長い道のり。ドラマを書くことをお受けしてから、3年という時が流れました。その間に私の身の上にも様々な変化がありました。
この記事の最終回にふさわしいかどうか。でも、そのあたりのことを書かせていただきたいと思います。
まず、この間に私は再婚し、2人のこどもとの3人の暮らしから、夫のいる新しい家族をつくることができました。これはとても幸せなことで、豊かで落ち着いた日々の中で仕事に向かうことができました。
しかしドラマの書きが半分を過ぎたころでしょうか。夫を病が襲いました。末期の癌でした。苦しい中、それでも仕事を続ける夫に逆に励まされながら、私も「篤姫」を書き続けました。
そして、ついに最終話を書き終えた2ヶ月後、夫は帰らぬ人となりました。
「篤姫」はそんな中で生まれた作品です。私が「愛」に、登場人物たちの「生きざま」に、そして「家族」にこだわった、その作品が、多くの方たちに愛されたこと、それはなによりの救いです。
そして、その「篤姫」も、今まさに幕を引こうとしています。最後の最後まで、みなさんの気持ちに届く作品に仕上がっていますように。本当にありがとうございました。
(2008年12月7日 朝日新聞朝刊 TVダイアリー第4回)
こういう文を読んで最終回を見れることがラッキーに思えます。
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