十和田湖の県境が決定
9月17日の朝日新聞朝刊で、十和田湖の県境決定の記事に目が止まりました。
記事によると、青森県十和田市と秋田県小坂町にまたがる十和田湖は、
廃藩置県後も長く県境が決まらずにいました。
それがやっと決定したとのこと。来年1月には晴れて県境が引かれるそうです。
青森県と秋田県双方が互いに譲らなかったため県境が決まらなかったのですが、
今回決定した理由は、
県境が決まることで、十和田湖の面積が双方の県、市、町の面積に加えられ、
その分地方交付税が交付されるからだそうです。
財政難を少しでも緩和するためなのです。
増加額は青森県2400万円、十和田市1600万円、
秋田県1600万円、小坂市1100万円です。
社会科教師としては、見逃してはいけない情報でした。
次の本を読みました。
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この本によると、廃藩置県の頃は十和田湖は県境の問題にならなかったそうです。
十和田湖は全く魚がいなくて、周辺は原生林に覆われた未開地だったからです。
しかし和井内貞行(わいない さだゆき)さんによって1905年にヒメマスの養殖に成功。
これによって利害関係が生じて県境が争われるようになったそうです。
和井内貞行さんは養殖成功の後も十和田湖開発に力を入れた人で、
彼の偉業は映画「われ幻の魚を見たり」(1950年)にもなりました。
ただこの本では、
和井内さんの業績は高く評価されているが、
その一方では仲間を裏切った卑怯者の面があると書いてありました。
詳しくは・・・本を読んでみてください。
和井内さんについてはこのサイトが参考になりました。
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