鋳物に関する言葉/「おしゃか」も
旭テックの鋳物作りを見学したときに、
案内してくれた方から、聞きなれない言葉をたくさん聞きました。
以前にも書いた、溶解炉から出てきたどろどろの金属を「溶湯(ようとう)」と言うように。
他には・・・・
「ひけ巣(す)」=鋳物のへこんだ欠陥。
「くされ」=鋳物の穴のあいた欠陥。
「バリ」=鋳物の余分についた部分
「ズク」=鉄と炭素の合金。鋳鉄。FCで表わされるそうです。
「可鍛鋳鉄(かたんちゅうてつ)」=ズクよりは強い鋳鉄。FCMで表わされる。
「球状黒鉛鋳鉄」=ダクタイル鋳鉄。さらに粘り強さ、摩耗のしにくさを加えた鋳鉄。FCDで表わされる。マンホールのふたや受け枠は、この素材で作られている。
「焼純(しょうとん)」「押湯(おしゆ)」=う~ん、ちょっと理解不足の言葉です。
「靭性(じんせい)」=金属の粘り強さが強い。
「脆性(ぜいせい)」=金属の粘り強さが弱い。
こういった言葉が説明の中にポンポン飛び出してくるので、
「すみません、今出てきた○○とは?」と尋ねながら聞いていました。
「おしゃか」とは作り損ねた不良品、使い物にならないものを意味します。
これは鋳物職人の隠語がもとで、阿弥陀仏をつくるのに誤って釈迦をつくったことから生まれたようです。
鋳物は歴史があるので、言葉も独特です。
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