サークルで知った「八丁味噌」問題
今日は令和7年3月3日。
昨日のサークルでの内容です。
この記事の提案と、スポーツスタッキングの器具を持って行って、
現在こんなことをしていますと伝えました。
今年度はこれが最後のサークルでした。
サークルは私を含めて4人です。
レポートを提出して意見をもらうことが主ですが、
雑談の時間も多いです。
知らなかったことを教えてもらったり、
そうかそう思うんだという新たな視点をもらったり、
雑談の時間は、結果的に有意義です。
前回の話題で、議題にしていなかったことを
ここに書き留めたいです。
岡崎の八丁味噌に関連する問題です。
全く知らなかった問題でした。
話は3年前に遡るようです。
動画で勉強。
YouTube: 【ゆっくり解説】その味噌は本物?八丁味噌が偽物になりそうな件について
この動画が一番よかったです。お薦めです。
「八丁味噌」
この名前は、岡崎城から西に八丁(約870m)離れた場所で
作られていたから、この名前がつきました。
そこには2軒の味噌を作る店がありました。
「まるや」と「カクキュー」です。
江戸時代から続く店です。
「まるや」は1332年創業というから、
鎌倉時代が終わる頃ですね。
「まるや」「カクキュー」では伝統的な作り方をしてきました。
木樽を使って、大豆麹を2年間醗酵させます。
木樽の上には3トンの石が、綺麗に積まれます。
石を積むのは職人技であって、マスターするのに10年かかると
言われています。
徳川家康も八丁味噌を好み、江戸に移ってからも、
八丁味噌を取り寄せて、味噌汁を飲んでいたそうです。
ここで、今回の問題の元になったGI制度について。
「八丁味噌」のように、地域の名前がついた商品の名称を
知的財産として登録して保護する制度のことです。
「地域ブランドの保護」のためです。
農水省が行なっています。
ちょっとここからがわかりにくいけど、
動画の流れで書いていきます。
2015年6月1日に、「まるや」と「カクキュー」の2社による
八丁味噌協同組合はGI登録に申請しました。
ところが、八丁味噌が岡崎市八帖町以外でも
生産されていることなどから、
農水省は「生産地を岡崎市八帖町に限定せず、
愛知県全域に変更できないか」と2社に打診してきました。
2社は、「八丁味噌の風味は八帖町の気候や微生物と切っても
切れないもの」と主張して、農水省の打診を受け入れませんでした。
そんな中、6月24日。
「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」という組合が八丁味噌の
GI登録を申請してきました。
岡崎の2社とは違う愛知県全域の会社が作る組合でした。
農水省は「岡崎の八丁味噌協同組合と一緒にやれないか」と
こちらにも打診。
農水省としては、愛知県全域で八丁味噌を作っている会社全部に
GI登録したかったようです。
でも折り合いがつかず、岡崎の2社が申請を取り下げました。
(え?取り下げちゃったの?)
その後、2社以外の愛知県の組合がGI登録されました。
(ややこしい)
岡崎の2社は、他の会社が作る八丁味噌は、品質や製造方法に
大きな違いがあるから、愛知県の組合と一緒にGI登録申請は
できないと発表。
岡崎の2社は、木樽、石を使って2年間の醸造が決まっているが、
愛知県の組合では、2年間という決まりはありません。
木樽ではなくて、ステンレスの容器を使っている会社もあります。
岡崎の2社は、他の会社に「八丁味噌」を
名乗って欲しくなかったのでしょう。
2社のうちの「まるや」が、農水省の登録に不服申し立てをしましたが、
棄却されました。
「八丁味噌」ブランドで大量生産させたいと考えたようです。
でも2社の主張に賛同する人たちもたくさんいました。
「伝統の八丁味噌を守るべき」
「本物の八丁味噌を選ぶことができないのは困る」
といった声です。
でも味はそれほど異ならないので、「八丁味噌」を名乗るのを
広めてもいいのではという意見もありました。
2026年以降、「八丁味噌」の老舗なのに、
「八丁味噌」を名乗れないという事態になりそうでした。
最近決着がつきました。
YouTube: 老舗2社が名乗れない「八丁味噌」ブランド問題が解決 岡崎城から「八丁」の老舗 国の方針受け入れた再申請で“追加登録”
老舗2社がGI再申請をしたのです。
これで愛知県の会社で、「八丁味噌」を作っている会社は、
すべて「八丁味噌」の名前で売ることができるようになりました。
「八丁味噌」のブランド名をアップさせてほしいと思います。
廉価版が出て、それが粗悪品だと、「八丁味噌」を名乗る会社にとって
マイナスです。
地元愛知県で起こっていたこの問題。
サークルの雑談で知りました。
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