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2023年11月 5日 (日)

本「日本国紀 下」/憲法改正をしない日本 戦争のもう一つの顔 WGIP 

   

今日は令和5年11月5日。

  

前記事に引き続き、

「日本国紀 下」(百田尚樹著/幻冬舎文庫)

から引用していきます。

    

部屋に戻ったホイットニーは、吉田らに対して「この(憲法)草案が

受け入れられれば、天皇の地位は安泰になるだろう」と言いました。

つまり言い換えれば、拒否すれ天皇の命も保証できないというもので

す。日本は草案を呑む以外に道はありませんでした。これは屈辱の歴

史です。

ところがその憲法を私たちは七十年以上経った今も改正していません

が、実はこれは世界の中でもきわめて異常なことなのです。 憲法は

絶対不変なものではなく、時代に合わせて必要なものを付け加え、

不要なものは削除するというのは世界の常識です。ちなみに第二次世

界大戦後、今和二年(二〇二〇)の時点で、 アメリカは大回 フランス

は二十七回、イタリアは十六回、韓国は九回、憲法を改正しています。

ソ連や中国といった共産主義国でさえ何度も改正しています。 日本と

同じく連合国軍によって憲法を押し付けられたドイツは六十五回も改

正しています。しかし日本は押し付けられた憲法をまるで聖典のよう

に扱い、一字一句変えることなく現代にいたっているのです。 もはや

非占領国ではなく、連合国軍が統治する国ではないにもかかわらずで

す。

(262p)

  

外国との比較で、憲法改正は普通のことなんだと思います。

現実と齟齬があるものは、直していくべきなんだなと思います。

  

悲惨な目に遭ったのは兵士だけではありません。 満洲や朝鮮半島に

いた日本の民間人は、現地人に財産を奪われただけでなく、虐殺、

暴行、強制連行などに遭い、祖国の地を踏めない者も少なくありま

せんでした。最も残酷な目に遭ったのは女性たちで、現地人やソ連

兵らによる度重なる強姦を受け、そのために自殺した女性も数多く

いました。

戦後、朝鮮半島を経由して帰国した女性の多くが強姦によって妊娠

あるいは性病感染させられていました。そのため日本政府は、昭和

二一年(一九四六) 三月に福岡県筑紫郡二日市町(現在の筑紫野市)に

二日市保養所を設置し、引き揚げ女性の堕胎手術や性病治療を行な

いました。 二日市保養所は翌年秋に閉鎖されましたが、その間に、

五百人以上の女性が堕胎手術を受けたといわれています (公にでき

ない手術のため、詳細な記録は残されていない)。なお聞き取り調

査によると、女性らを強姦して妊娠させた加害者で圧倒的に多かっ

たのは朝鮮人でした。

今日、二日市保養所の話は歴史の闇に葬り去られていますが、忘れ

てはならない史実です。これもまた戦争のもう一つの顔といえるで

しょう。残された記録や関係者らの証言、文章は、時空を超えて読

む者の胸を抉(えぐ)ります。

(266p)  

  

戦争のもう一つの顔・・・戦争をやっては行けない理由にもなります。

弱者にとって酷なことが起こってしまうのです。

容赦ないのです。

普段では考えられないようなことが起こってしまうのです。

  

もう一つ、GHQが行なった対日占領政策の中で問題にしたいのが、日

本国民に「戦争責任」を徹底的に伝える「ウォー・ギルト・インフォ

メーション・プログラム」 (WGIP: War Guilt Information Program)

でした。わかりやすくいえば、「戦争についての罪悪感を、日本人の心

に植え付けるための宣伝計画」です。これは日本人の精神を粉々にし、

二度とアメリカに戦いを挑んでこないようにするためのものでした。

「極東軍事裁判」 (東京裁判)もその一つといえます。そして、これら

の施策は結果的に日本人の精神を見事に破壊しました。

「ウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラム」という言葉は、

文芸評論家の江藤淳が昭和五八年(一九八三)から月刊誌「諸君!」に連

載した『閉された言語空間』で使った呼称ですが、彼はGHQの内部文

書から、占領軍がそうした意図を持っていたことを明らかにしました。

同連載は平成元年(一九八九)に書籍化されましたが、言論史を塗り変え

る画期的な本となりました。その後、教育学者の高橋史朗(たかはしし

ろう)翻訳家の関野通夫(せきのみちお)らが多くの一次史料を発掘し、

江藤の説を裏付けています。

同書が明らかにしたことはまぎれもない事実で、実際、昭和二〇年(一

九四五)十月二日に発せられたGHQの一般命令書の中に、「各層の日

本人に、彼らの敗北と戦争に関する罪、現在および将来の日本の苦難

と窮乏に対する軍国主義者の責任、連合国の軍事占領の理由と目的を、

周知徹底せしめること」と明記されています。

GHQはその方針に従って、自分たちの意に沿わぬ新聞や書物を発行し

た新聞社や出版社を厳しく処罰しました。 江藤がアメリカ国立公文書

館分室で見つけた前述の文書には、禁止項目は全部で三十もありまし

た。

禁止事項の第一は「GHQ/SCAP(連合国軍最高司令官総司令部および

最高司令官)に対する批判」です。二番目は「東京裁判に対する批判」、

三番目は前に述べた「GHQが日本国憲法を起草したことに対する批

判」でした。 アメリカ、イギリス、ソ連、フランス、中華民国、 そ

の他の連合国に対する批判も禁じられました。さらになぜか朝鮮人に

対する批判も禁止事項に含まれていました。占領軍兵士による犯罪の

報道も禁じられ、またナショナリズムや大東亜共栄圏を評価すること、

日本の戦争や戦犯を擁護することも禁じられました。新聞や雑誌にこ

うした記事が載れば、全面的に書き換えを命じられました。

GHQの検閲は個人の手紙や電話にまで及びました。進駐軍の残虐行為

を手紙に書いたことで、逮捕された者もいます。スターリン時代のソ

連ほどではありませんでしたが、戦後の日本に言論の自由はまったく

ありませんでした。

(273〜274p)  

  

サークルで発表した方が、この本を読んで、

WGIPについて教えてくれました。

その方は、理科の先生ですが、興味のあるものは、

なんでも調べないと気が済まない方。

WGIPなんて、社会科教師の私は知りませんでした。

これがきっかけで、この本を借りて、読みました。

そして、気になる文章を次から次に引用してきました。

いよいよ本丸に辿り着いた気持ちです。

WGIPの影響力は強く、今の自分にも影響があり、

ゾッとしました。

  

続く

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