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2023年11月15日 (水)

本「ご隠居さん」④ 瀟酒(しょうしゃ) 鈑金(メッキ) 主人公は鏡磨き師

  

今日は令和5年11月15日。

  

前記事に引き続き、

「ご隠居さん」(野口卓著/文春文庫)

より引用していきます。

  

  

振り返ると生垣と板塀に囲まれた瀟洒(しょうしゃ)な住まいの

門前に、・・・・・

(191p)

  

先日、情報番組で、現場からレポーターが住宅街の説明をする時に、

「しょうしゃな住宅街」と言いました。

「しょうしゃ」って?

タイムリーに、その言葉が、読んでいる本に出てきました。

「瀟酒」とは?

  

Img_2898

すっきりとあか抜けしているさま。俗っぽくなくしゃれているさま。

「瀟」は「きよらか」、「洒」は「あかぬけている」という意味を

もつ漢字です。(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)

oggi.jp

  

  

仕上げ砥石、さらに朴炭(ほおずみ)で磨ぎ、酸味の強い酢漿草(かた

ばみ)の汁で油性の汚れを除くと、錫(すず)と水銀の合金を塗って簡

易な鍍金(メッキ)を施した。

(106p)

  

半年で、曇ってきたとも書いてあります。

昔の道具-民具たち 129 柄鏡(えかがみ

広実敏彦さんのfacebookの記事です。

写真も載っています。

Img_2899

コメントに、「ご隠居さん」を紹介している方がいました。

私はこうやって、この本「ご隠居さん」を知ったと思います。

  

  

「あとがき」の文章です。

  

トリックスターとは?

神話や物語の中で、神や自然界の秩序を破り、物語を展開する者であ

る。往々にしていたずら好きとして描かれる。善と悪、破壊と生産、

賢者と愚者など、異なる二面性を持つのが特徴である(Wikipedia)

  

野口さんは、時代小説の中にトリックスターを登場させたいと考えました。

職業をどうするか?

野口さんの小説では、下級武士が主人公だったが、今回は下級武士では

良くないと考えました。

  

思い切って身分や職業を変えるしかなかった。しかし、いくら頭をひ

ねっても案が出てこない。

頭を抱えていたが、「窮すれば通ず」で越中氷見の鏡磨ぎ師に関する

資料と巡りあった。

当時の鏡は銅製なので、半年もすれば鏡面が曇って映らなくなる。そ

のため能登や氷見のお百姓が、親方と子方五、六人のグループで鏡磨

ぎの稼ぎ旅に出ていた。

(282〜283p)

  

稼ぎ旅のグループとは別に、江戸などの大都会では一人で得意先を廻

る、老人の鏡磨ぎがいたこともわかった。黙々と仕事をして、終われ

ば安い磨ぎをもらう、みすぼらしい身装の老人だ。

ところが半年に一度やって来る老鏡磨ぎを心待ちにしている人たちが

いるとしたら.....という辺りから空想が拡がり、この物語が生まれた。

なぜ待たれているか。話題が豊富で、内容がおもしろく、話が楽しい

からだ。鏡磨ぎ職人がなぜ、とだれもがふしぎに思う。 落語を頻繁に

引用するので、噺家だったのではないかとか、もとは武家だな、など

と贔屓(ひいき)たちが詮索するが、 じいさんは笑ってはぐらかす。

(284p)

  

こんな感じで、主人公は鏡磨き師になったそうです。

おかげで鏡磨き、鏡研ぎの勉強ができました。

紹介された本はいいですね。

たくさんの本が世の中にある中で、薦められた本なので、

縁があったということです。

縁を大切にしていきたいです。

  

「窮すれば通ず」

好きな言葉です。

この諺通りの体験を何度もしてきました。

この諺を信じます。

以上で引用終わり。

今日の出勤の時に、図書館(葵風館)に返します。

  

  

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