「80歳の壁」⑤ 思い出を残すのが、幸齢者の資産活用
今日は令和4年7月26日。
前記事に引き続き、
「80歳の壁」(和田秀樹著/幻冬舎新書)
より。
年を取ったときの最大の財産は「思い出」だと私は思っています。
人間は年と共に少しずつ体が弱り、行動範囲が狭くなっていきます。
そして、最後はベッドの上で過ごす日が多くなります。そんなとき
に支えとなってくれるのは、「あのときは楽しかった」という思い
出です。
もしもあなたが残せるほどのお金を持っているのなら、思い出にお
金を使う、あるいは自分の幸せのためにお金を使うのがよいと思い
ます。
前項でも話しましたが、子どもに残してもろくなことはないからで
す。自分で稼いだお金、配偶者と貯めたお金なのですから、当人が
使うのは当たり前です。
(107~108p)
まだまだわが夫婦は、思い出が少ないと思っています。
仕事中心の日々だったので、退職した今からが思い出づくりです。
この文章は教訓ですね。
80歳になるまでに思い出を作って、再びこの文章と会いたい。
年を取るということは、経験知が上がるということです。ちょっと
やそっとの刺激では、感動できなくなるのです。
若い頃は350円の牛丼で感動するのに、年を取ると本当に美味し
いものでないと感激できなくなる。初めて東京タワーを見たときは
感動したのに、年を取るとエジプトのピラミッドを直に見るくらい
の刺激がないと、感激できなくなるのです。
目が肥える、舌が肥える、ということです。
世間ではこの事実が見落とされています。年を取ると、脳が衰えて
感動できなくなると思われているようですが、それは大きな間違い
です。
正しくは、年を取ると経験知が上がり、レベルの高いものを求める
ようになる。強い刺激でしか心が動かなくなる、というわけです。
私が「お金を使いましょう」と言ったのには、それも関係していま
す。レベルが高いものを求めようとすると、それ相応のお金がかか
るからです。心を満たすためにお金を使い、思い出を残す。これが
幸齢者の資産活用です。
(112~113p)
これは「幸齢者の資産活用」ではなく、
退職した私の資産活用でもあると思えます。
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