「情報の悪意」③ ダイオキシンも環境ホルモンも騒動だった
今日は令和4年2月12日。
前記事に引き続き、
「情報の悪意」(武田邦彦著/徳間書店)から
引用します。
1997年に発刊されたシーア・コルボーンら複数の著者によって
書き上げられた『奪われし未来』は、世界中で大きな反響を呼びま
した。アメリカの環境活動家だった彼女は、「『環境ホルモン』が
人類や生物に及ぼす脅威」を同書で明らかにしています。
(144p)
この本については知りませんが、「環境ホルモン」という言葉は
一時よく聞いたと覚えがあります。
今はあまり聞きません。
『奪われし未来』は日本でも非常に高く評価されていました。しか
し、私が見た限りでは、その理由は俗にいう「外国人の言っている
ことは正しい」という、日本人特有のコンプレックスによるものに
すぎなかったのです。
(146p)
結局、環境ホルモン騒動は根拠のない説であったことが判明したも
のの、コルボーンの学説が発表されたときのように大々的に「危険
視したことは間違っていた」と報じられることはほぼありませんで
した。新聞であれば紙面の片隅のお詫び広告のような紙幅で掲載す
ることで終わらせてしまっている。そのため、未だに「環境ホルモ
ンは人体に影響が出る」と信じて疑わない人たちがいるのですから
困ったものです。
(149p)
ダイオキシンについても武田教授は書いていました。
燃やして出てくるダイオキシンで死亡した人はいないとのこと。
あのダイオキシン騒動は何だったのだろう。
この環境ホルモンについてもそうです。
騒動でした。
そして現在渦中にいるコロナウイルスや温暖化についても
真実は何なんだろう。
これらも騒動だったと思う時が来るのだろうか。
環境問題について語るとき、絶対にしてはならないことがあります。
それは、「感情的になって話さないこと」です。この手の議論は「
自分の考えが絶対に正しい」といったい思い込んでしまうと、他者
からの意見が耳に入ってこなくなるものです。
(150p)
でもニュースでは感情的な場面をちょくちょく見ます。
歴史の授業で、ある偉人の人物像を教師が一通り話し終えたあとに、
「先生はこう思うが、みんなはどう思う?」
と子どもたちに尋ねる。こうした対話型の授業は、子どもたちに強
い先入観を持たせることはありません。そうすることで、大脳が自
ずと「先入観の部分」と「自分で考える部分」の二つの空間をつく
り出すーーー。これが先進国の教育というものです。
日本の服従型教育を小中高、さらには大学と12~16年も教育を
受け続けていくと、頭の中はすっかり先入観の塊となってしまいま
す。
(165p)
環境教育は先生が勉強をして、「自分で考える部分」を脳内に
つくる教育をしないといけないのです。
難しい。
こと環境問題に関して、私から子どもたちに言いたいのは、学校
の先生やテレビ、新聞などが言っていることを鵜呑みにしてはい
けないということです。「これは本当のことなのかな?」と疑問
に思う感覚を大事にしてほしいと思います。
(166p)
いかん、先生は頑張らないとね。
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