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2021年12月18日 (土)

写し書き/「世間の皆様へ」日航123便乗客遺族 吉備素子

     

今日は令和3年12月18日。

  

日航123便墜落真相を明らかにする会の

12月10日の事務局便りに、

日航123便乗客遺族である吉備素子さんの

「世間の皆様へ」というメッセージが添付されました。

青山透子さんから、このメッセージを写し書きなら、

ネットに掲載してもOKとあったので、

メッセージをプリントアウトして傍らに置き、

写し書きをしてみたいと思います。

  

   

世間の皆様へ

日航123便乗客遺族 吉備素子

 

皆様、初めまして。吉備素子です。

ぜひ私の声を皆様に届けたいと願い、日航での組合員むけ学習会資

料として私の手紙を入れて頂くようにお願いしたしましたが却下さ

れましたので、それでは世間の皆様にぜひお読み頂きたく、ぜひよ

ろしくお願いします。

  

現在、私は日航123便の生データ(ボイスレコーダーやフライトレ

コーダー等)の情報公開請求を東京地方裁判所に提訴しております。

36年間、ようやくたどり着いた長い道のりは、苦悩の連続でした。

遺族は、30年以上も前に、墜落原因が明らかになることを望みとし

て日本のみならず米国の裁判所に訴えましたが、いずれも示談や原

告取り下げや和解で一切出来ませんでした。そして、日本航空もボ

ーイング社も不起訴となり時効も成立し、誰も520人の墜落死に対

して刑事責任を取りませんでした。

しかし、私は夫の最後の死の状況を知りたい、その一念だけで今ま

で頑張ってきました。そこで出会ったのが、青山透子さんです。青

山さんだけは真剣に、親身になって私の話をじっと聞いてくれまし

た。そして青山さんは、辛いながらも一大決心をされて本を書いて

下さったのです。

そして、ようやく、私たちが立ち上げた「日航123便の真相を明ら

かにする会」に所属する弁護士さん、研究者さん、有識者の皆さん、

一般読者の皆さんを中心として、2021年3月26日に東京地裁に訴状

を出し、受理されました。「令和3年(ワ)第7609号ボイスレコー

ダー等開示請求事件」です。現在は第3回口頭弁論期日を終えたとこ

ろですが、なんと今回も法廷が満員でした。本当に感謝しています。

関心がある方は、どうぞ傍聴してください。次回は2022年2月24日

(木)午後3時から、806号法廷です。

そこで私は遺族として、ぜひ皆さんにお伝えしたいことがあります。

私がこの目で見た乗客や乗員520人の遺体は、分離したバラバラ遺

体と炭の塊となってしまった、ボロボロと下に落ちるほど炭化した

遺体です。遺族が確認できた顔のある全身遺体は520人中、100人

以下です。

その他は、私の夫のようにバラバラの遺体の一部や、足一本、手の

指一本、あごだけ、足首のみ、真っ黒こげすぎて誰かわからない遺

体ばかりでした。私は遺体安置所に4カ月間通い詰めました。日航は、

見なくてもいいのではと言い、やたら早く荼毘に付すことを勧めま

した。

明らかに他の航空機事故の遺体と違う、そう検死の先生方は語って

おられましたので医師も本当にご苦労されたと思います。ですから、

遺族が持ち帰れない分離遺体は、誰のものかわからないままでした

ので、私は最後の合同荼毘に付す際、立ち会いました。その中には

夫の裂けた胴体や指などもあったと思い、「見つけてあげられなく

てごめんなさい」と言いながら涙しました。

日本航空は当時、世界№1のサービスを誇る会社でしたし、夫は頻

繁に出張していましたので、日航を利用していました。その結果が

このバラバラ遺体となって帰ってきた、ということです。

今、裁判所には、証拠資料を山ほど提出しています。その中で、皆

さんが知らなければならないことは、当時の事故調査報告書の別冊

に記載されていた垂直尾翼に着力した「異常外力着力点」です。こ

れを避けることは出来ません。

日本航空側弁護士も、これについては争わないとして第1回口頭弁論

期日では認めています。当たり前です。なぜならば事故調査報告書

の別冊に書いてあるからです。それが数年前に事故調査委員会の公

式サイトに掲載されました。ぜひ見て下さい。別冊の116ページで

す。

この異常外力着力点がなぜ、どこから、誰がした結果のなのか、と

いうことを遺族として、夫のためにも知らなければなりません。36

年前、公表された後部圧力隔壁が破壊されたという推定があります

が、異常な外力が着力した以上、それが別冊に書いてある直接原因

であり、今回は、その為の情報開示請求と言っても過言ではありま

せん。

  

36年前、何が起きたのか、それを知らなければならない、そして墜

落原因に疑問をもつ遺族のために皆さんの力を貸して頂きたい、そ

う思って私はこの裁判に命をかけています。

日航123便の墜落原因が明らかにならなければ、絶対に再発防止に

はなりません。これを明らかにすることこそが本当に国民のために

なり、私たちが乗る飛行機の安全のためにもなる、そう思って頑張

っております。何卒よろしくお願いいたします。

  

  

以上です。

事故調査報告書の別冊の116ページを見て下さい。

日航123便事故調査報告書別冊

この図と出合えます。

1

着力点になにかぶつかった可能性が高いのです。

   

何かできることはないかと思って書き写しました。

コメント

思いが通じることを切に願います。
それにしても国や日航は蓋をしたがりますね。誤りがないのなら公開すれば簡単なのに。

コメントをありがとうございます。
 
隠蔽していることがあまりに巨大なので、
国も日航も自衛隊もどうしようもできないのだと思います。
でも真相は明らかにすべきです。
事故を生で知っている年代が生きているうちに。
そう思います。

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