「『顔』の進化」① ワニの歯は敏感
今日は令和3年8月11日。
この本を読みました。
「『顔』の進化」(馬場悠男著/講談社ブルーバックス)
引用していきます。
ワニの歯は「歯根膜」を介して顎骨に植わっているので、微妙な圧
力を感じることができる。これは哺乳類と同じ構造である。嚙む力
が1000kgもある母親が、卵から孵ったばかりの赤ん坊のワニ
を、そっとくわえて水辺に運ぶこともできるのだ。つまり、ワニは
爬虫類の多生歯性と、哺乳類の歯根膜の両方を備えている。
(37p)
「多生歯性」は何回でも生え替わるということ。
ワニにはこのような能力が備わっているんだなと思いました。
耳の中には内耳というのがあって、そこには二重らせん構造の
蝸牛(かぎゅう)というものがあるそうです。
それに関した文章。
ちなみに、二重らせんを実感したければ、すがも鴨台(おうだい)
観音堂の「鴨台さざえ堂」や、会津若松の「会津さざえ堂」に行く
とよい。階段を昇っていくと頂上に達し、そのまま前方に進んで階
段を降りると、入り口とは別の出口に至る。
(59p)
2020年の2月19日に会津さざえ堂には行っています。
白虎隊が自刃した飯盛山にありました。
文章に書いてある通りの体験をしました。
うれしくて引用しました。
ヒトの眼が横長なのは、近くの対象物をよく見るためだと見抜いた
のは、これまた香原志勢である。たとえば、近くにいるほかの個体
の様子を知りたいときに、顔を動かさず、眼を動かすだけでこと足
りれば都合がよい。現代社会でも、机の上で作業をするときなどに、
眼を動かすだけでよければ効率がよい。もし眼瞼裂(がんけんれつ)
が小さかったら、顔を動かさなくてはならず、それはエネルギーの
無駄になる。密かに横目で見ることができない。
反対に、フクロウなどは、頭部に比べて眼球が大きいけれど、眼瞼
裂が小さいので、眼球を動かさないで頭全体を動かしている。しか
し霊長類では、小型のメガネザルから大型のゴリラへと、眼球に対
して眼瞼裂が徐々に大きくなっていく傾向があり、見るために頭を
動かすという労力を避けようとしている。
(106p)
なるほど。
人間の眼が横に長いのにはそんな意味があったのですね。
白眼の部分が横を見ることができるスペース。
つづく
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