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2021年2月10日 (水)

「やばいデジタル」② 正義に酔ったことあり

   

今日は令和3年2月10日。

  

前記事に引き続き、

「やばいデジタル ”現実(リアル)”が飲み込まれる日」

(NHKスペシャル取材班/講談社現代新書)より。

  

攻撃的な批判のツイートが短時間で

急速に拡散することについての文章。

  

鳥海氏は、その理由について、「悪い人を叩くのは悪いことでは

ないという考え方になっており、どんどんその情報を広げてしま

うのです。そして、できるだけ速くいろんな人に情報を広めるこ

とによって、自分自身が正義に酔えるということがあるのではな

いでしょうか」と分析する。

(28~29p)

 

鳥海氏とは、東京大学の鳥海不二夫准教授。

  

「正義に酔う」というのはわかる気がします。

正義に酔って、かつて文章を書いた覚えもあります。

「ここでも道草」の記事の中にはあります。

 

 

ディープフェイクへの対策が難しいなかで、私たちはどうしたら

いいのだろうか。山岸教授は、「昔は映像を見たらすぐ信じてし

まう方も多かったかもしれませんけれども、それが崩れつつある

ということだと思います。特に今後大事になってくるのが、こう

いった映像を見た時、私たちがどのようにその情報を適切に理解

して、判断するかという、私たち側の問題だと思っています。私

たちのメディアリテラシーを見直して、教育するようなことが必

要です」として、私たちのリテラシー教育の重要性を強調した。

ディープフェイクが問題となるのは、作られることだけでなく、

それが拡散されるというところにある。私たち一人一人にできる

ことは、「これは本物なのか?」と疑い、偽物である可能性があ

れば、それを拡散しないという認識を持つことではないだろうか。

(56~57p)

  

映像を過信しているかもしれません。

「これは本物かどうか?」を見極めなければならない時代に

なっているのですね。

  

山岸教授とは、国立情報学研究所の山岸順一教授です。

  

  

「インターネットに、ある程度の音声データがあれば、世界中に

住むどんな人の音声も作ることができてしまいます。映像と音声

は、人類の歴史の中でも、信頼できるソースとして使えるものだ

と思われてきましたが、もはや、あなたが耳に聞こえるもの、見

るものは、現実のものではないかもしれません」

(60p)  

  

映像だけでなく音声までもが、デジタルで作り出せるそうです。

振り込め詐欺に利用されてしまえば、だまされる人も増えます。

  

  

自分の見たいと思うものだけを見る、もしくは、見たくないもの

が見えないようになる現象を「フィルターバブル」と呼ぶ・・

(76p)

 

フェイクによる世論操作を分析してきた王銘宏助教は、人々がフ

ェイクにさらされ続け、「自分の信じたいものしか信じなくなる」

ことに警鐘をならしている。

(77p)

  

情報が少ないのも問題ですが、情報過多な状況も、

「見たいものを見る」「信じたいことを信じる」というふうな

傾向になるよなあと思います。

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