都倉俊一さんが語る筒美京平さん(前編)
今日は令和2年10月19日。
昨日(10月18日)の朝日新聞朝刊にあった記事を
書き写そうと思います。
10月7日に80歳で亡くなった筒美京平さんのことを、
同じ作曲家の都倉俊一さん(72歳)が語った文章です。
「こうきたか!」「やられた」」。(筒美)京平さんと同じ時代に
いて競い合うとき、そういうことがしょっちゅうありました。非常に
尊敬し、意識していた。日本のポップスの先駆者であり、第一人者だ
った。
歌い手によってまったく違うアプローチをする人だった。例えば、
岩崎宏美はもう抜群に歌がうまいですよね。非常に透き通った彼女の
高音に映えるようなメロディーを作ったのが「ロマンス」という曲。
太田裕美の「木綿のハンカチーフ」もそう。「僕は旅立つ~♪」とい
うあたりは、彼女のロングトーン、ハイトーンを見事に生かすような
曲だった。
尾崎紀世彦の「また逢う日まで」に至っては、声量があればあるほ
ど生きるようなメロディーに仕立てて、彼の歌唱力を100%使い切
るような歌にした。
その歌手の歌唱力や音域の広さに合わせて自在に歌を作った。例え
ば、浅田美代子に書いた「赤い風船」なんかは、1オクターブくらい
の音域の中に、彼女のたどたどしさが逆に魅力になるようなメロディ
ーを詰め込んで、魅力を見事に引き出してヒットさせちゃった。あの
ときにも「おお!すごい!」って思ったんですよね。
一番好きな曲は・・・、ジュディ・オングの「魅せられて」ですか
ね。サビでファルセット(裏声)を使うメロディーに、パフォーマン
スとアレンジも含めて「これはやられたな」という感じ。古今東西色
んな作品がありますけど、このジャンルはこの1曲で終わり、まねは
できないっていう曲がたまにある。この曲もそう。もう同じような路
線で作ってみようとは思えないぐらい完成されている。
今晩はここまで。後半はまた明日の記事で。
ここに書かれている曲はすべて思い浮かぶ、
「浮かぶ」というか「流れる」のかな。
したがって文章がよくわかります。
(世代が違えばこの文章は難解)
そうか筒美京平さんというのは、
これらの曲を作った人なんだとわかりました。
実は後半の最初の文章が印象に残って、
この文章を書き写そうと思ったのです。
明日のお楽しみです。
コメント