累
今日は令和元年8月31日。
前投稿で「真景累ヶ淵」のことを書きました。
これは三遊亭円朝が作った落語の怪談話です。
先日、8月17日に放映された「歴史科学捜査班
人間国宝が語る!江戸怪談 恐怖の真実」を見ていたら、
「真景累ヶ淵」に関係しそうな話が出てきました。
怪談文芸評論家の東雅夫さんが、
江戸時代に幽霊は女性が多いということで、
「番町皿屋敷」のお菊さんとともに名前があがったのが、
「累(かさね)物語」の累(さん)でした。
「累物語」は、初めて聞いた物語名でした。
どのような話なのでしょう。
調べました。
☝ ここから引用します。☟
伝説上の女性、およびこれを脚色した戯曲の通称。
伝説は下総国羽生(はにゅう)村(茨城県常総市)法蔵寺に
伝わる因縁話で、承応~寛文(1652~73)ごろ、
醜婦の累が嫉妬深さのため夫与右衛門に殺され、
その怨念が一族にたたったが、祐天上人の祈りで解脱したというもの。
これを素材に多くの歌舞伎脚本、浄瑠璃がつくられ、
「累物(かさねもの)」とよばれる一系統になった。
☝ ここからも引用します。☟
人妻と密通しその亭主の助を殺した浪人の与右衛門は,
のち奇しくもその娘の累と通じることになったが,
助の怨念で累は醜女に変わり,与右衛門は恐怖のあまり彼女を殺す。
累は醜女であり、男に殺されて、その恨みを幽霊になって
はらそうとする話のようです。
醜女に変わってしまうところは「真景累ヶ淵」にもあり、
やはり男への恨みを、死後はらそうとするところは共通です。
三遊亭円朝は、当然、この「累物語/累物」をベースに
お話を作ったと想像できます。
調べていると、マンガ「累」を知りました。
主人公の累は醜い女性という設定です。
2013年発行のマンガですが、
江戸時代の累物語の累を意識したと思います。
2018年に映画化もされています。
YouTube: 「累 -かさね-」【予告】9月7日(金)公開
幽霊話ではないようですが、
「累=醜女」は今でも受ける継がれています。
興味ある映画ですが、家族で見る映画ではないかな。 ?
「累」のことを書いてきたので、
この記事のタイトルは、マンガをまねして、
「累」一文字にしよう。
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