「天平の甍(いらか)」/映画と原作本
今日は10月31日。
歴史の授業で、鑑真を教えるにあたって、
2015年9月9日に放映された
「歴史秘話ヒストリア 愛と信念は海を越えて
鑑真と弟子たち 7000kmの旅路」や
2011年8月8日に放映された
映画「天平の甍」(1980年/昭和55年)を見せました。
その他、唐招提寺関連で、
絵本「すみ鬼にげた」(岩城範枝作/福音館書店)を
読み聞かせした学級もありました。
※参考:ここでも道草 日帰りで奈良へ7・・・本物のすみ鬼(2010年8月11日投稿)
そのうちの映画「天平の甍」について。
若い頃に、原作を読んで、映画も見た覚えがあります。
2011年にテレビ放映されたのを、
チャンス!と思って録画しておいたのが、
今回役に立ちました。
テレビ放送を見るといきなりこの画面が出ます。
これには事情があります。
Wikipedia 「天平の甍」から引用します。
ねばり強さで知られる熊井啓監督が、
1957年の小説連載開始から映画化を企画していたもので、
ねばり強い中国ロケ折衝が実り、
非常に困難だった中国ロケの戦後一番乗りを勝ち取った。
最初に1979年6月下旬から8月まで、
蘇州などで中国側から全面協力を得てロケをスムーズに行い、
同年10月から再び中国ロケを行った。
日本と中華人民共和国の間で、
日中平和友好条約が締結されたのは、
1978年8月のことでした。
そのような条約が結ばれた直後とはいえ、
反日感情をもつ中国人が多かっ時代なので、
中国ロケの許可はなかなか下りなかったと想像します。
それなのに、ロケがOKになって、このような映画ができました。
だからこの画面なのでしょう。
そして始まります。
「甍(いらか)」とは?
屋根の瓦のことです。
原作本を読むと、日本に戻ってきた主人公の普照のもとに、
中国から1個の甍が届きます。
それは古い鴟尾(しび)でした。
だれが送ったかは不明でした。
この鴟尾を、普照は唐招提寺の工事の司(つかさ)に差しだします。
できあがった唐招提寺の金堂の屋根には、
この唐からきた鴟尾の形が使われた鴟尾が、
屋根の両端に置かれていました。
今回、授業で映画「天平の甍」を紹介したところ、
原作本を届けてくれた生徒がいました。
(こういう行動が尊い。行動することで、関心が高まる。
好奇心に引っかかるものが確実に増える。
きっと将来、「鑑真」が目の前を通過する時に、
この生徒の好奇心に「鑑真」は引っかかり、
追いかけるでしょう。)
若い頃に読んだ同じ文庫本であり、懐かしかったです。
この表紙だったと思います。
この本は「昭和55年2月20日 41刷」とありました。
まさに読んだ頃です。
200円!
今は500円以上します。
昔の文庫本は字が小さい!
引用したくても文字が小さいのは大変なので、
必要なページは拡大コピーをしました。
また近日中にブログに引用します。
初版が出たのは昭和29年のこと。
漢字とか言い回しなど、今とは違います。
その辺りを、このブログに書き留めておきたいです。
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