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2018年5月 5日 (土)

「なぜ2種類の葉の柏餅があるのか?」その2

 

今日は5月5日。

  

前投稿に続いて、4月17日放映の「この差って何ですか?」より。

  

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この理由を予想してみましたか?

  

それでは聞き書きをまた続けます。

 

ナレーター2:明治時代になると、外交が盛んになり、

  日本は海外の文化をどんどん取り入れていったのですが、

  その時、非常に困ったことが起こったのです。

  それが暦(こよみ)。

  もともと日本では旧暦が使われていました。

  しかし、西洋の新暦を取り入れたことから、

  暦におよそ1か月のズレが生じてしまったのです。

  そのため、旧暦の5月5日は、

  新暦だと6月上旬ごろになるのですが、

  新暦に変わっても、端午の節句は5月5日と決まっているので、

  旧暦の時に比べて、およそ1か月、時期が前倒しに

  なってしまったのです。

  そんな中、大変困ったのは、柏餅屋さん。

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柏餅屋さん:まだ全然葉っぱが育っていない。

  

ナレーター2:本来、柏の葉っぱは、6月になると

  およそ20cmまで成長していたのですが、

  新暦の5月では、半分のおよそ10cmまでしか

  大きくなっていないため、柏の葉っぱで

  お餅が包(くる)めなくなってしまったのです。

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柏餅屋さん:どうすればいいのだろうか。

  

ナレーター2:その時です!

柏餅屋さん:そうだ!大きく育った柏の葉っぱを、

  保存して、来年使えばいいんだ。

ナレーター2:そこでお茶の葉同様に、柏の葉っぱを蒸して殺菌し、

  乾燥させることで、長期間保存することを考えついたのです。  

  しかし、実際に蒸してみると・・・

柏餅屋さん:なんだこれは!

ナレーター2:何と、蒸すことで、緑色の柏の葉っぱが、

  茶色く変わってしまいました。

柏餅屋さん:でもまあ、柏の葉っぱを使うためには、しょうがないか。

ナレーター2:こうして、明治時代には全ての柏餅の葉っぱが

  茶色へと変わり、茶色の葉っぱの柏餅が定番になっていったのです。

ナレーター:その後、およそ120年間。日本で売られていた

  柏餅のほとんどが、茶色の葉っぱだったのです。  

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ナレーター:ではなぜ、現在緑色の葉の柏餅が売られているのでしょうか?

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梶山校長:それはここ20~30年くらいで、真空パックの技術が、

  飛躍的に発達したからなんです。

ナレーター:そう、真空パックの技術が進んだことで、

  緑色の葉っぱのまま、長期間保存できるようになり、

  緑色の葉っぱの柏餅を作れるようになったのです。

樫山校長:しかし、今でも柏餅のイメージが強い茶色の葉っぱも

  需要があるので、茶色と緑色の2種類が存在するのです。

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明治時代に旧暦から新暦に移行したことで、

柏餅の葉っぱの色が変化しただなんて、

とっても面白いことだと思いました。  

いい勉強ができた番組でした。

 

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