現役の浮世絵彫師さんのお話/4万円で版木が借りることができる
今日は11月23日。
浮世絵のことがマイブームになっています。
今回も浮世絵ネタです。
現役の彫師の話です。
東京・新宿区にある「匠木版画工房 ふれあい館」で
浮世絵木版画の彫師として活躍しながら、
浮世絵の普及活動も行っている朝香元晴さんが紹介されていました。
朝香さんは仕事の内容を次のように紹介しています。
Q1. 仕事概要を教えてください
私の仕事は、江戸時代からの伝統を受け継ぐ浮世絵木版画の彫師(ほりし)です。
浮世絵木版画とは、浮世絵師が描いたデザインを木版に彫った作品のこと。
まず木版とは、木の板に絵や文字を彫って作られたものや、
それをもとに摺られた印刷物のことを指します。
浮世絵版画をはじめとした伝統木版画は、
「板目木版」と呼ばれる木版を用いて制作されます。
私は16歳の時から50年間、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎、
歌川広重、歌川国芳などの浮世絵木版画の復刻を中心に、
雪舟等楊、長谷川等伯などの国宝や日本画、現代作家の作品の復刻も手掛けています。
具体的には、原画やオリジナルの木版画を忠実に、寸分たがわずに、
彫りの技術によって復刻することが私の使命となります。
難度の高い国宝の復刻や、
美人画の髪の毛の生え際(1mmに、3本~4本の繊細な線を残す)の
彫りなどをしています。
また、私は木版画の彫りだけでなく、絵具を広げて和紙に摺(す)りこみ、
色を重ねて作品を仕上げる「摺り」も20年前より行っております。
今でもこういう人がいるんですね。
「1mmに、3~4本の繊細な線」は尋常ではないです。
次の番外編の参考になります。
引用します。
――浮世絵木版画の彫師になるためには、
絵を描くための「デッサン力」なども必要になるのでしょうか。
浮世絵木版画の彫師に求められる能力などがありましたら教えてください。
木版画の彫りは、全て小刀で髪の毛を彫り上げる「毛割」をはじめ、
忍耐力や細かさが求められる技術です。
そのため、彫師になるには繊細な神経を持ち、根気よく、
目標に向かってあきらめない精神を持っていることが最も重要です。
よって、絵を描くためのデッサン力などは
そんなに必要ではないと考えています。
木版とじっくり向き合うことのできる精神力が必要なのです。
なるほどです。
このサイトは、次の文章で終わっています。
朝香さんが手がける浮世絵木版画は、
とても繊細な作業が繰り返し、繰り返し続く、
何よりも根気と集中力が必要な仕事です。
朝香さんの仕事の様子、また実際に手掛けてきた作品は、
「匠木版画工房 ふれあい館」のWebサイトからも見ることができますので、
浮世絵木版画に興味を持った人は、
ぜひ彫師の仕事への興味を深めてみてくださいね。
日本の伝統を伝える、職人の奥深い世界に触れることができるはずですよ!
さっそく見に行きました。
この工房に行ったら、本当の版木を見せてもらいながら、
浮世絵のことを教えてもらうことができそうです。
でも東京都新宿区でした。
またいつか行こう。
その時には、この記事が役立つかな?
調べていて、こんなサイトを見つけました。
この団体も、浮世絵の勉強にはありがたい存在になりそうです。
何と、ここでは版木の貸し出しがあります。
すごい!
でも、でもですね。
料金が高い。
kashidashiryoukinhyou.pdfをダウンロード
5万円。
教育関係だと80%になるそうですが、それでも4万円。
う~ん。
このような団体があることを知ったのは重要。
でもこの団体も、所在地は東京都新宿区。
地元にもきっと浮世絵関係者はきっといるはず。
探したい。
浮世絵の木版画の技術を持っている人たちが現代にいて、
その技術を未来に継承しようとしている人たちがいることを知りました。
少しずつ知らなかった浮世絵の世界が見えてきつつある日々です。
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