「完全版 明治神宮 不思議な森」3.大隈重信総理からの反対意見
今日は1月9日。
前投稿の続き。
1月2日放映の「完全版 明治神宮 不思議な森」からです。
35分頃からの聞き書きです。
ナレーター:
ところが、突然反対者が現れます。
何と、時の総理大臣、大隈重信。
大隈:
明治神宮に藪のような森は、まことによろしくない。
伊勢や日光のようなスギ林であろう。スギにしたまえ。
ナレーター:
大隈は明治神宮には荘厳なスギこそがふさわしいと
本多たちを一喝します。
本多静六:
総理、我々が計画している森は、藪ではありません。
東京に一番適した広葉樹の森です。
東京の土地には、スギは向いていません。
大隈:
ばかもん!不可能を可能にするのが、学問ではないか!
ナレーター:
荒れ地で養分が少なく、水も十分ではないこの場所には、
スギは向かない。
本多は科学的データを使って反論を行いました。
本多:
数百年、数千年続いていく森は、
常緑の広葉樹の森しかありません。
それでもスギ林にせよと言うのであれば、
もしうまくいかなかった時は、総理の責任ですぞ。
ナレーター:
最後は時の総理を脅すような言葉を使って、
本多はとうとう広葉樹の森を認めさせたと言います。
このやり取りが面白かったです。
大隈総理の指示に逆らったからこそ、
明治神宮の森は今の姿をしているのですね。
いやいや姿だけでなく、森の中の動植物の営みが、
今でも存在しているのですね。
総理の言うとおり、スギを植えたなら「無残」だったでしょうと、
現代の学者さんが言っていました。
まだつづく。
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