「怪人二十面相」が読みたくなった番組「金とく 仮面の江戸川乱歩」
今日は1月7日。
学校が始まりました。
やっぱり忙しくなったけど、頑張ろう。まず3日間頑張る。
さて、前投稿の続きを書きます。
「怪人二十面相」を読みたくなったきっかけになった番組パート2です。
2014年12月12日に放映された
「金とく 仮面の江戸川乱歩 生誕120年 近代との格闘」です。
江戸川乱歩のことを45分しっかりやってくれました。
その中で、「怪人二十面相」に関する場面を引用します。
1936年、人々を震撼させる事件が起こります。
二・二六事件。
陸軍内部の対立から青年将校らが武力で東京を制圧。
政府要人が次々と暗殺され、街には戒厳令がしかれました。
そうした中、乱歩のもとに少年誌から連載小説の依頼が舞い込みます。
乱歩は、少年時代に過ごした名古屋で見た1本の映画を思い出します。
フランス映画「ジゴマ」
パリを舞台に怪盗ジゴマと探偵が対決する物語です。
変装の達人、ジゴマ。
乱歩少年は、繰り返しこの映画を見ていました。
ジゴマは、探偵や警察の目を巧みにあざむきます。
権力に屈することなく、自由に社会を生きる。
この怪盗こそ、今、人々には必要なヒーローではないか。
当時は治安維持法の元、自由な表現が許されていなかった時代。
江戸川乱歩は、ジゴマに着目しました。
そして誕生したのが、仮面をつけた怪人二十面相。
二・二六事件が起きた1936年、東京に戒厳令がしかれたまさにその年、
二十面相は大都会の闇の中を自在に飛び回るように現れたのです。
その頃、東京中の街という街、家という家で、
人々はある噂話をしていた。怪人二十面相についてである。
二十面相はこんな男だった。
現金は盗まない。貧しい人からは盗まない。
人を傷つけたり、殺したりしない。
盗みを繰り返す一方で、とにかく血を嫌った。
この二十面相を捕まえようとするのが、名探偵明智小五郎。
不安と緊張に満ちた1936年の東京。
神出鬼没の二十面相が、颯爽と東京駅に現れる。
そこに明智を乗せた汽車が到着。
その時から二人の息詰まる戦いが幕を開ける。
二十面相は次々に奇想天外な手を打ち、明智を煙に巻こうとする。
理想とする小説が書けず、素顔を隠していた仮面。
しかし、乱歩は、新たな仮面を二十面相に託し、世の中へと放ったのです。
子どもの頃に読んだとき、すでに古さを感じていました。
1936年。生まれたのが「不安と緊張に満ちた東京」だなんて、すごくドラマチックです。
1936年に誕生したことを知った上で、もう一度読んでみたくなりました。
冬休み中に読んでしまいました。
面白かった。今でも、この歳でも楽しめました。
少年誌だからか、会話以外の文章(地の文)がとても丁寧な言い回しです。
この文体の醸し出す雰囲気は、覚えていました。
変装の名人「怪人二十面相」という飛び切りのアイデアも、
「怪盗ジゴマ」が生まれるきかっけになっていることを知ったのも重要です。
アイデアはやっぱり”無”からは生まれないということです。
体験知識が結びついてアイデアが生まれることを、あらためて知りました。
やはりふだんから興味のあることは体験したり見たりしておくべきなのです。
一見関係ないようなことが結びついてアイデアができたら、すごく幸運なことです。
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