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2012年4月19日 (木)

「日本プロ野球復活の日」1 大下弘/石丸進一

    

今日は4月19日。再スタート6日目。

 

EPSON086鈴木明
 

20年あまり積読(つんどく)していて、やっと読んだら、

すでに著者はその間に亡くなっていた・・・・・

そんな体験をしました。著者の名前は鈴木明さん。

申し訳ない気持ちも少々、面白いからという気持ちが大で、

最近、鈴木さんの本を読んでいます。

維新前夜~スフィンクスと34人のサムライ」(小学館)

『南京大虐殺』のまぼろし」(文藝春秋)

新『南京大虐殺』のまぼろし」(飛鳥新社)

そして今回「日本プロ野球復活の日~昭和20年11月23日のプレイボール」(集英社文庫)を読みました。

上の写真は、この文庫本の表紙裏の部分です。

   

4冊読むと、鈴木節のような文章の雰囲気がわかってきます。

会話文を多めに、小説のように取材したことを構築していく感じ。

その場で聞いていたかのように、会話文が巧みだと思いました。

    

「日本プロ野球復活の日」には、プレーは見たことがないけど、

名前を聞いたことがある人がたくさん出てきました。

戦前から戦後にかけて、それらの人は生きて、

野球に夢中になったんだと、そんな気持ちを味わいました。

    

大下弘(1922年12月15日 - 1979年5月23日)

彼は、この本の中でこうやって紹介されています。

   

実際には昭和21年から戦後のプロ野球は本格的に再スタートし、

正式のペナントレースが行われているが、

そこに登場してきた選手の大部分は、

戦前の「職業野球」をやっている人たちのカムバック組か、

同じように戦前鳴らした「都市対抗」組である。

川上も、鶴岡も、藤村も、岩本も、青田も、別所も、藤本も、

すべて戦前のプロ野球のユニフォームを身につけたことがある。

しかし、大下だけは違っていた。

彼は戦前のプロ野球に全く関係していない。

そして、昭和二十年、あの敗戦の焼け跡の中から、

突然降って湧いたように誕生したのである。

不世出の大天才大下弘の出現こそは、

文字通り「戦前」と「戦後」とを分ける象徴的な存在であった。

しかし、実は大下が、誰の手によって、何故発見されたのか、

正確なことは、おかしなことに、大下自身も知らないのである。28p)

   

こんな文章を読むと、大下弘がどんな人だったか好奇心が高まりました。

大下選手の活躍が見たかったと思いました。

   

   

石丸進一(1922年7月24日 - 1945年5月11日)

   

この年(昭和17年)の名古屋軍のエースは17勝した石丸進一であった。

石丸は名古屋が巨人に三勝したそのすべての勝ち投手になっている。

そしてよく18年にも20勝し、その年の暮、古川、小鶴とともに「学徒出陣」することになる。

(中略)

古川は後日、石丸の最期をきかされた。

鹿屋の特攻隊基地から飛び立つとき、

彼は1個のボールをしっかりと握っていた、というのである。

「名古屋軍のエース石丸」を知っていたある新聞記者がふと声をかけると、彼は、

「最後までコントロールのいい球を投げてみせます」といった。

(中略)

自ら敵艦に突入した選手は、プロ野球の歴史を通じて、この石丸しかいない。70p)

   

石丸選手は全く知らなかった人ですが、

今回調べてみて、この人のことを書いた本もあり、映画もあることを知りました。

消えた春―特攻に散った投手石丸進一 (河出文庫) 消えた春―特攻に散った投手石丸進一 (河出文庫)
牛島 秀彦

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映画名は「人間の翼 最後のキャッチボール」(1995年)

次のサイトも参考になりました。

「石丸進一コレクション」htm

「野球を奪った特攻 白球に託した思い」html

もっともっと調べていきたい人です。

    

その他印象に残った選手については、次の投稿で。

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