夏休みの自由研究・真空実験6「真空の脱気・脱泡」
今日は8月30日。
「真空でなにができるか」(飯島徹穂著/日刊工業新聞社)には興味深いことが書いてあります。
たとえば、真空の脱気・脱泡。
前投稿に書いたように、真空状態にするとサイダーの中に含まれている気体が膨張して泡になり、
どんどん出てきます。
これが真空の脱気・脱泡作用。
接着剤、化粧クリームなどは、製造過程で材料を混ぜる時に空気を取り込んでしまいます。
そのまま空気を入れたまま製品にすると、気泡のまま残ったり、
酸化を進めたりしてしまいます。
そこで真空状態の中で撹拌して、空気を追い出すことをするそうです。
気泡を撹拌して抜く機械のことを「真空ミキサー」と言うそうです。
「真空ミキサー」で検索すると、たくさんひっかかりました。
こんなのありました。
http://www.thinky.co.jp/product/awatori/lineup_b.html
株式会社シンキーの「あわとり練太郎」という名前の真空ミキサー。
ネーミングが機能を表していていいなと思いました。
全然知らなかった世界でしたが、ちゃんとこの製品で飯を食っている人たちがいました。
ふだんの生活は、たくさんの人たちのおかげで成り立っているんだよなあ。
真空の脱気・脱泡はふだん口にする食品の加工にも使われていました。
引用してみます。
真空を利用することにより、特色のある食品をつくることができます。
独特の食感をもつチョコレートの製造過程にも真空脱泡が利用されています。
加熱して流動体になったチョコレートを真空排気すると、
中の気泡がふくらみます。
その状態で冷やして固めると、
下の上でとろける、ふんわりとした食感のエアインチョコレートができます。
うどん、ラーメン、パスタなど
さまざまな麺の製造過程で真空を使うときがあります。
”麺にこしがある”という表現を耳にしたことがあると思いますが、
この”こし”を出す方法の一つとして、
真空中で材料を混合し、空気を脱泡する作業が行われています。(51p)
次の真空ミキサーは、麺用のものです。
トーキョウメンキ株式会社の真空ミキサーです。http://www.tokyomenki.jp/products/vacuum.html
麺の”こし”を出す一つの方法だったのですね。
真空中で練れば、効率的です。
エアインチョコレートと言えば、ネスレのエアロが浮かびます。
真空によって作られたチョコレートだったんだ。
ロッテの「霧の浮舟」というチョコが有名なようですが、
私はあまり知りません。
1980年に発売開始。25年間販売されましたが、製造中止。
しかし復活の要望にこたえて2009年4月から6月までの期間限定で発売。
そんなことのあったチョコレートだそうです。
※参考:http://www.lotte.co.jp/news/news728.html
と言うことは、今は販売されていないんだよな。
そうなると食べたくなるのが人情。
以上で「夏休みの自由研究・真空実験」は完。
すごーーい
投稿: 魔カロン | 2011年8月 1日 (月) 14:33
魔カロンさん、こんにちは。
つぶやきをありがとうございます。
真空実験がすごい?
真空は面白いですよ。
真空をつくる大がかりな装置があったら、
まだまだやりたいことあり。
投稿: いっぱい道草 | 2011年8月 1日 (月) 16:24