火天の城4/版築/墨壺/墨さし
(前日の投稿のつづき)
映画「火天の城」(2009年)より。
これは「版築(はんちく)」の場面。
安土城の土台を固める作業と思われます。
つき固める道具のことを「たこ」と言います。
先月初めて知った「版築」
※参考:http://mitikusa.typepad.jp/blog/2010/05/post-f3a9.html
知ることで、このような場面も楽しめます。
映画のラストでは、こんなに版築したにもかかわらず、
礎石が沈んでしまったことで城崩壊の危機を迎えてしまいます。
どうなったかは内緒。映画を見てください。
墨壺(すみつぼ)も登場しました。
墨壺=糸車に巻いた糸が墨をひたした綿(池)のなかをくぐって出るようになっています。
その糸を張り、はじいて部材に線を引く時に使う道具です。
口にくわえているのは、墨さしでしょうか。
墨さし=竹の先を割ってつくった筆。
墨をつけて部材に印をつけるのに使います。
次のサイトが参考になりました。
※「大工・亀ちゃんのこだわり造家計画」http://www.zouka.net/page/keikaku/04.html
このサイトに、「墨壺」「墨つけ」についてのコメントがありました。
「墨壺」
墨壺は家を建てるのに一番最初に使う道具で、
この道具から家が建ち始めるといっても過言ではないと思います。
そんな大事な道具だから昔は皆、自分で彫って使っていたんですよ。
私も、2つ3つ作って使っていますけど、なかなか使いやすいものは作れなくて・・・。
墨壺で大事なのは真っすぐな線を引く墨糸だと思います。
これは細ければ細いほどいいんだけど、
細ければ切れやすいし、太ければ芯がどこだか分からない。
この糸一本で家が真っすぐに建つかが決まってしまうほど、
神経を注いでもよいもので、
糸のくせを抜いて使いやすいようにするには手間がかかかります。
「墨さし」
墨刺し(すみさし)は線と字を書く道具で、
竹を12ミリくらいに割りそれを48枚に細かく割って線を書く。
そして反対側は先をつぶして筆のようにして符ちょうをつける道具。
理想の墨刺しは線を引くのに、
1回墨をつけて2間(3.6メートル)ぐらいは書き続けられるものがよいとされているそうですが、
細かく割って長く書くのはどちらにしてもなかなか出来ないことなんですよ。
専門の人の話はやっぱり勉強になります。
墨さしは48枚!も細かく割っているのですね。
その様子を見てみたい。
探しました。
あった!
※「目指せ大工道」http://mezasedaikusan.hamazo.tv/d2009-06.html
こうして長い線が引けるのですね。
朝から驚き。
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