今年も北アルプスその4・・・不帰(かえらず)のキレット
唐松岳から北に稜線を歩くと「不帰のキレット」というのがあります。
今回の登山で何がいやだと言われたら、ここです。
登りがきつかろうが、下りがきつかろうが、死ぬことはありません。
地道に歩けば目的地にたどり着けます。
しかし、キレットのような場所で滑落すれば死ぬ可能性が高いです。
一歩間違えれば滑落するような細い道を、
鎖や鉄ばしごに助けられながら歩く場所です。
死にたくはない。
「不帰のキレット」・・なんと不吉な名前でしょう。
上の3枚で「不帰のキレット」の様子を伝えられるとは思いません。
なにせ、緊迫した場面では写真を撮ることができません。
とにかくバランスを崩せば滑落するところはいくつかありました。
上の右の写真。
こんな所に人がいるわけないような所に人がいるのがわかりますか。
部分的にアップにしてみます。
歩いているときにはわかりませんでしたが、
下りてきてみて、私たちが通ってきた所をあらためて見るとぞっとしました。
「キレット」とはどんな英語なのだろうと思って調べたら・・・
なんと日本語でした。
「キレット」・・・「切れっ処・切れっ戸/尾根が V 字形に深く険しく切れ込んだ所。」
これはいい勉強をしました。
不帰のキレットを突破。生きてて良かった。
何も命をかけてこんなことをしなくてもいいのになあ・・・・でもやりたがるのも人間。
これで私の難所はなくなった。(つづく)
コメント