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2022年9月23日 (金)

「それからの納棺夫日記」を読みました

     

今日は令和4年9月23日。

   

「定本納棺夫日記」の続きがあることを知って、

この本を読みました。

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「それからの納棺夫日記」(青木新門著/法藏館)

  

「定本納棺夫日記」の1・2章はすんなり読めましたが、

3章は難解だったです。

この本の中で、次のような文章がありました。

  

一人でカウンターに座っていたら、著名な女流作家が数人の連れと

一緒に入ってきて、私の横に座った。

店のママに知らされてか、その女流作家に、「あなたがあの本を書

いた青木新門さん?いい本だけどなぜ宗教のことなど書いたの?あ

の第三章さえなければノンフィクション大賞ものだったのに」と、

突然声をかけられた。私は酒の勢いもあって、「三章を書きたいか

ら書いたのであって、一章、二章はイントロです」とむきになって

応えた。

(13p)

  

この女流作家の言うことは、実感します。

最初は面白く読んだのだけど、途中から、

難しくなったのです。

「納棺夫日記」がきっかけになって作られた映画「おくりびと」

そのシナリオが、青木さんに送られてきた時のことです。

  

本木雅弘君が映画関係者に『納棺夫日記』の映画化を働きかけはし

たものの、最初は誰も乗ってくれなかったという。しかしやがてそ

の情熱に促されて彼の所属するプロダクションやプロデューサーが

動くことになり、松竹や電通等が加わって制作委員会が設立される

こととなった。私にもシナリオの初稿が送られてきた。

表題には、「仮題『納棺夫日記』」とあった。

読み始めて私はがっかりした。そのシナリオは納棺という職業に焦

点が当てられて書かれていた。確かに『納棺夫日記』には納棺の現

場が描かれている。しかしそれは、私にとって目指すテーマのイン

トロに過ぎなかった。その後半の六割は、親鸞の思想を借りて宗教

のことを書いたつもりであった。その部分が完全にカットされてい

た。

(8p)

  

そうだろうな。

あの部分は映画化が難しいと思いました。

でも青木さんにとっては、残念だったようです。

結局、映画は映画と割り切って、製作をOKした青木さん。

ただ条件をつけます。

 

「本木さん、シナリオ通り作ってください。ただし『納棺夫日記』

という題は使わないでほしい。そして「原作・青木新門」というの

も外してください。それさえ守っていただければ私の本からどこを

どのように引用されていても、あとから文句を言うことはしません

から。映画は映画として勝手に作ったということにしてください。

本は本にしておきたいので」という趣旨のことを私は話した。

(10p)

   

こんないきさつがあって、映画「おくりびと」は作られたのですね。

  

青木新門さんが、本当は伝えたいという宗教の話。

もう一度挑戦しようと、この本を読み始めましたが、

実は途中で挫折しました。171pの本ですが、

116pで読むのをやめました。

やっぱり難しいですよ、青木さん。

死ぬ時には、身の回りのものが全て輝いて見え、

安心に包まれて死を迎えることができるという考えだと

私は理解します。

だから死は恐れることのないものだと言いたいのかな。

  

ここでも道草 訃報 青木新門(2022年8月9日投稿)

青木さんは86歳で亡くなりました。

ご自身が書いたように、

死ぬ直前は光に包まれる体験をされたのでしょうか。

それを聞くことはできません。

  

自分が死ぬ時には、光に包まれて、

安心して死にたいなあ。

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