映画「ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ」を観る
今日は令和4年7月9日。
昨日の記事で書いた映画を観ました。
今回もアマゾンプライムビデオです。
「ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ」(2019年)
ナチスが絵画を大量に略奪したこと、
略奪した絵画を退廃絵画と優れた絵画に分類し、
差別化をしていたことが描かれていました。
ヒトラーだけでなくゲーリングも美術品収集に
貪欲であったこともわかりました。
「アナザーストーリーズ」で紹介されていた、
ナチス体制下の画商、ヒルデブラント・グルリットと、
その息子のコルネリウス・グルリットのことも、
扱われていました。
父親のグルリットが、ナチス体制下で大量の絵画を得ました。
戦後、その大部分は空襲で燃えてしまったと証言。
そう信じられていました。しかし、その絵画は、
ミュンヘンの息子のグルリットの部屋にあったのです。
息子のグルリットは、その絵画のことが公にならないように、
長年、息をひそめて生活をしていました。
(父親のグルリットは1956年に交通事故で他界しています)
2012年に脱税の疑いで、部屋に捜査が入り、
絵画は発見され、押収されました。
ただドイツの法律では、その過程で略奪などがあったとしても、
30年間保管したら、所有権はその時の所有者に移るのです。
絵画の所有権は、息子のグルリットのものでした。
息子のグルリットは、所有権の放棄を拒みましたが、
2014年に82歳で亡くなった時の遺言で、
絵画はスイスの美術館に寄贈されました。
ナチスの絵画略奪という出来事は、
ナチスの崩壊で終わったわけではなく、
父親のグルリットは絵画を大量に隠し、
それを息子のグルリットが引き継いでいました。
外界とは誰ともお付き合いをせず、
ドイツ人としてどこにも登録されていない状態で、
時々は絵画を売って、生活費にしていたそうです。
それは孤独な生活でした。
ナチスの絵画略奪の出来事は、
息子のグルリットの人生をも狂わせたと言えます。
7月に入って、1番組2映画で、
ナチスの絵画略奪の勉強ができました。
今回もきっかけはテレビ番組でした。
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