「草花のひみつ」② センダングサ オオバコ
今日は令和3年7月2日。
6月30日の記事に引き続き、
「子どもと楽しむ 草花のひみつ」(稲垣栄洋著/ヒダカナオト絵
/エクスナレジ)より引用します。
草むらの中を歩いた後は、服やズボンについたひっつき虫を取るのが
大変です。しかし、不思議なことに、あんなにまとわりついていたひ
っつき虫も放っておくといつの間にか自然に取れてしまいます。
それもそのはず、ひっつき虫は、新しい土地へ旅立つために衣服にく
っついているのですから、いつまでもしがみついていては、永遠に地
面に根を下ろして芽を出すことができません。ですから、しつこくし
がみつきながらも、いつしか自然と離れていくように、程よくくっつ
くしくみをひっつき虫たちは発達させているのです。たとえば、セン
ダングサは、魚を獲る銛(もり)のようなトゲのある種子で衣服にく
っつきますが、このトゲは壊れやすくなっていて、やがて離れるしく
みになっています。
(61~62p)
この発想は今までしていませんでした。
センダングサなんか、一番厄介なひっつき虫だと思っていました。
ひとつひとつ丹念に取っていました。
そうだよね、いつしか自然と離れていく仕組みが
備わっているはずですよね。
この本で気がつきました。
次はオオバコの話。
踏まれてもダメージが少ないように、葉を地面に張り付くように広
げています。また、大きな葉はやわらかそうに見えますが、葉の中
には五本の丈夫な糸が通っています。葉をちぎってそっと引っ張る
と、この糸を抜き出すことができます。柔らかさのなかに硬さを合
わせ持っているので、踏まれても、ちぎれたり、やぶれたりしない
のです。(中略)
もちろん、オオバコは踏みつけに耐えているだけではありません。
オオバコの種子はゼリー状の物質を持っていて、水に濡れると粘着
します。そして、人の靴や車のタイヤにくっついて運ばれていくの
です。タンポポが風で種子を運ぶように、オオバコは人に踏まれて
種子を広げます。オオバコが道に沿って広がっているのはそのため
です。
踏まれることは植物にとって嫌なことです。しかしオオバコにとっ
て、踏まれることは嫌なことでも、乗り越えるべきことでもありま
せん。オオバコは踏まれないと困ってしまうくらいまでに、踏まれ
ることをプラスに変えているのです。
(130~131p)
さっそくオオバコの葉をちぎって5本の糸を確かめたいです。
オオバコは、踏まれないと困ってしまうのも新しい視点です。
引用は以上で終わります。
この本は図書館に返します。
同じ本をアマゾンで注文します。
手元に置いておきたい本です。
きっと将来参考になりそうな本です。
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