認知症本人の尊重と介護家族の負担軽減の両立
今日は令和3年3月28日。
2021年3月27日朝日新聞朝刊の記事です。
「マンガ認知症」(ちくま新書)のことを書いた記事。
印象に残った文章が2つ。
本文2段目の文章。
(サトー先生は)とても分かりやすく認知症の人の「心の中」を
解説していくのだ。本人たちがいかに孤独を感じ、不安と闘って
いるかと。
父親は89歳。脚を悪くして車いす生活になり、
認知症となってから、
老人クラブの集い等に行くことはなくなりました。
ショートスティやデイサービスに行かない日曜日は、
朝から食卓にいて、新聞を読んだり、ハーモニカをならしたり、
電気髭剃りをいじくったりしていますが、居眠りしていることも多々。
時々家族が声をかける程度。
孤独を感じているだろうなあ。
不安に思うと、家族に何度も質問攻めをしてきます。
「明日の朝は何時に起こしてくれるのか」
「着がえる服は用意してあるのか」
「家を出発するのは何時だ」
「おまえが送っていってくれるのか、迎えに来てくれるのか」
「本当に大丈夫だろうな」
答え終わるころには、再びこの質問が出ます。
「明日の朝は何時に起こしてくれるのか」
だから・・・さっき言ったばかりなのになあ。
父親はおそらく仕事に対して、
慎重にことを進めるタイプだったと、
認知症になったあとのこのような会話から想像します。
そういう父親の真面目さを知ったことは収穫ですが、
ひとつずつ確認しつつも、一方で忘れてしまうので、
何度も何度も質問攻めをしてきます。
こちらもストレスが蓄積してきて、
「もう知らん!」と怒ってしまうこともあります。
父親は少しでも不安を解消したのだとわかってはいるけど、
なかなか心穏やかにはおれません。
本文4段目には次のような文章がありました。
強調したいのは、本人の尊重と介護家族の負担軽減は両立しうる、
ということだ。もちろん苦労や葛藤は雲散霧消しない。だが、本
人の心を理解することは家族にも変化を及ぼす。
本人の尊重と介護家族の負担軽減の両立。
難しいと思いますが、この本を読むとヒントがあるのでしょうか。
図書館に予約しました。
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