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2020年2月 3日 (月)

「バナの戦争」⑤ 生きていくのに疲れちゃった/私たちは生き抜いた

 

今日は令和2年2月3日。

  

前記事に引き続き

バナの戦争」(バナ・アベド著/金井真弓訳/飛鳥新社)

より引用します。

   

【バナ】

もう疲れ切っちゃって、希望なんか持てなかった。生きていく

のに疲れちゃった。爆弾がわたしたちの上に落ちてきて、これ

以上生きなくてもよくなったら楽かもしれない。

(192p)

  

生きていくのに疲れちゃった」は辛い言葉です。

  

バナと家族は、チャーターされたバスで

命からがらアレッポを脱出することができました。

さらに飛行機でトルコに避難します。

  

 

【バナのお母さん】

バナ、あなたを守るためなら私はどんなことでもする。でも、

あなたは黙ってはだめ。あなたの声をあげさせないことこそ、

彼らの望みなのだから。この世の始まりから、平和の担い手を

黙らされようとしてきた。

でも、あなたを沈黙させようとする行為は、あなたのメッセー

ジがどれほど強力なものかを証明するだけ。あなたは世界を変

えられるし、彼らもそのことを知っている。だから私たちは口

をつぐまないし、平和しか望まない幼い少女を傷つけたがる卑

怯者に負けるつもりはない。罪のないシリアの人々や、戦争に

よって被害を受けているほかの国の人々のために、私たちは声

をあげ続けなければいけない。

私たちは、戦争がどれほどむごいものかを知っている。私たち

が声を発しなければ、だれがやるの?私たちは生き抜いた。そ

の奇跡に対するお返しは、ほかの人たちが生きられるように手

助けすること。

(218p)  

   

「私たちは生き抜いた」よかったです。

   

これが最後の引用。

 

【バナ】

難民キャンプで暮らさなければならない人がいるのはまちがっ

ている。いつもこわい思いをして暮らしている人や、友だちや

家族を助けられない人、ママが死ぬところを見てしまう人がい

るのも、ちゃんと飲める水や食べ物や家がない人がいるのもま

ちがってるわ。何かがまちがっているとわかっていたら、直さ

なくちゃね。どこの国に住んでいても、みんな助けあわなきゃ

だめなのよ。

(224p)

 

まちがっていることが、直るような世の中になってほしいと

切に思います。しかし、国レベルでは非常に難しいことも、

昨年読んだ「シリア内戦」でも感じました。

どうにかならないのか。

みんな戦争はまちがっていると思っているはずなのに。

  

  

  

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